- BlackAsh -





本日の音楽


Stars And Dust

(Yagya)

Yagya新作が2年ぶりに!
アンビエント屈指の名盤「Rhythm of Snow」から
優美に浮遊し、また深く沈み込む音の虜になっています。

Diary & Info. 新着
イギリス、EU離脱へ(後編)  [06/25 20:57] 
イギリスのEU離脱問題について雑駁ですが解説を加えます。前後編構成。
前編は「今回のイギリスのEU離脱選挙の状況」を解説します。
後編は「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」を解説します。
イギリス、EU離脱へ(前編)  [06/25 20:48] 
イギリスのEU離脱問題について雑駁ですが解説を加えます。前後編構成。
前編は「今回のイギリスのEU離脱選挙の状況」を解説します。
後編は「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」を解説します。
C87告知  [12/28 18:32] 
アキレス腱痛めました^^

BlackAsh リファレンス
BlackAshNews Livetube配信

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〜 News HeadLines!! 〜



BlackAsh News!! 新着
2017年 1月 23日 (月)

Black:明けました! おめでた! [01:01] 
年末のお台場での狂騒が終わって今年はゆったりとした年明け、1日から4日まで薄い本とPDCダーツ世界選手権を心行くまで堪能し、仕事始めもほどほどに過ごすべくぽてぽてと出勤したらいきなり大炎上してそこから今まで身を焦がし続けておりました。なぜ正月休暇中にサイトを更新しておかなかったのか、しみじみと「鉄は熱いうちに打て」という格言を反芻しております。
年末にC91にて本サイトブースに来てくださった皆さま、まことにありがとうございました。今回は既刊にご興味を持ってくださる方々が多かった印象です。いつもは持ってきた既刊をほぼそのまま会場から自宅に送り返すため、午後3時以後大手と化す宅配便の行列に並ぶという肉体的苦痛を(私の友人が)味わうことになるのですが、今回は既刊がほとんど捌けてしまったので、混雑前にショップ委託分の配送を(私の友人が)手配するだけで済みました。次からはもう少し既刊持ち込みを増やそうかしら、でもおかげさまで13、4作品となった既刊の持ち運びはなかなか(私の友人が)大変で、悩みどころです。もう欠品となった既刊もありますが総集編を作るほどのサークルでもありませんし、むむむ、まずはより充実した作品を、和歌に興味がないであろう上記私の友人も思わずチェックリストに入れて購入してしまうような作品を、がんばって物していきたいと思います。
そんなこんなで冬に出てしまいましたが「東方夏歌集」、とらのあな委託はこちらです。

そういえば年末ぎりぎりのサークルチェック中に、私恥ずかしながら初めてPPAPの動画を見たのです。皆が話題にしていることは当然知っており、何だか大変にヒットし、世界的にも受けているということも情報としては得ておりました。忘年会シーズンに新人がそのPPAPなるものを一発芸でやらされるうんざりだという記事も目にしました。ただ、秋口から余りに、余りに多忙にてテレビなど見る暇はなく、このPPAPなる作品に接するようなサイトも見ることなく、結局のところ実際に誰が何をしているのか、PPAPとは何のことなのか、ずっと確認しないまま、というか圧倒的にどうでもいいまま年末の阿鼻叫喚を抜け、呆けながらサークルチェックに手を付けた時にPPAPという文字が飛び込んできて、そこで初めてyoutubeを見たのです。呆けながら見たせいか、1回見ただけでは、この踊っているおっちゃんが何をやっているのかさっぱりわかりませんでした。この映像と音楽に何の意味があるのか、penとappleとpineappleという単語は理解できるものの、それを組み合わせた歌詞と思しきものにいったいどんな意味が込められているのか、どのような点が皆の興味を引いているのか、皆目見当がつきませんでした。あの時の自分の無表情さは、鏡を見ていたわけでもないのに今でも思い出されるほどでした。これはいかん、もしかしたら老化による感性の鈍麻が始まっているのかもしれないとまずはコーヒーを飲み、タバコを消し、椅子の背もたれの角度を正し、深呼吸をひとつしてから、この目の前にある作品らしきものを積極的に受け入れ理解すべく、改めて再生ボタンを押したのです。しかしながらやはりこれの何が面白いのか、私は全く体感することができませんでした。ロングバージョンなるものも見てみましたが結果は同じ。今まで数多くのシュール系に属する漫画や映像を幾度も目にして楽しんできたはずなのに、この作品には何らの興味も抱くことができませんでした。皆が何かよくわからないけれど楽しいとしているものについて、私は何らの共感も抱くことができなかったのです。惨禍にまみれた多忙な12月を何とか抜けてきて疲弊し切った私は、もう年も終わるその時にしんみりと、自分の感性もこの終わろうとしている年のように衰えて消えていくのだろうと、深く項垂れていたのです。
けれど最近公開された歌舞伎役者による「PNSP」を見まして、これはたいへんに面白かったです。本家よりも圧倒的に突き抜けたくだらなさが素晴らしかったです。よかった私はこういうものを見ても面白いと感じる感性をまだ維持できていたんだと、今になってほっと胸を撫で下ろしているのです。

そんな感じで始まった私の2017年、ますます更新頻度の減少が目立ってきた本サイトですが、上記のとおりちょっと感性を研いでいかないとこのまま加齢により鈍麻していくのみであるという危機感もありますので、今年はがんばって仕事以外のいろいろな出来事に目を向けることを心掛けようと決意した次第です。手始めにここ2,3年すっかりご無沙汰だったエロゲにまた取り組んでみようと思いまして、今さっきアマゾンでポチりました。久し振りすぎてどういう感じでフラグ立ててたのか忘れてしまいましたが、最近のは一本道の紙芝居が多いはずなのでリハビリにはちょうどいいはず。というわけで今年もどうぞよろしくお願いいたします。

C91告知 [23:45] 
前回の更新から実に3ヶ月、当サイト最長の不更新期間でしたが、私ようやく、ようやく復活いたしました。例によって圧倒的忙殺で間違いなく寿命が縮んだこの3ヶ月、ちょうど木曜日22日にいろいろと片付きまして、いや全然片付いていないのですがとりあえず年明けに回すことができまして、本日一日中意識を喪失しておりました。しかしながらこれを書いている今もまだ身体中に鈍い痛みが駆け回っています。皆さまもご存知かとは思いますが、事務仕事でも身体が痛くなることがあるのです。とりあえず洗濯しないと、いやし直さないと、つまり22日東京の暴風雨に巻き込まれた洗濯物をどうにかしないと、この先何も進まないわけで、ちょっと洗濯機を回してきます。

洗剤がなくなりました。買ってこないと。歯ブラシも何かストックがもう。ああティッシュもない。コロコロもない。全世界にだらしない家事の処理っぷりを晒していくスタイル。私はC91の告知をしていたはずでした。まあとにかく今回は忙しかった。私だけでなくゴトウさんも私以上に忙しかった。幸いにして、今回の和歌選定は1年以上前から手をつけておりまして、というかC90で出すつもりで準備していたのですが落選しまして、それで今回冬に夏の本を出すという何とも微妙なことに相成ったわけですが、とにかく選定だけは済んでいました。済んでいたはずなのですが、直前になってどうしても納得がいかないとかそんな「時間があると粗が見えてくるアレ」に罹患しまして3回もリテイク。夏の和歌って少ないんです。平安鎌倉時代は今よりも気温が3度ほど高かったようで、それで京都の盆地で熱がこもるわけですから、暑さに難儀していた貴族たちは歌を歌っている場合ではなかったご様子。それでも何とか先の「東方春歌集」のコンセプトを維持し、季節の流れを表すためにそれぞれのパートは全て季節の移り変わりの順に、ページをまたいだ和歌同士でも和歌中の用語などで繋げ、日本古来の季節の流れをそのまま東方Projectの世界に当てはめて、彼女たちの日々の生活の中の四季を描くべく、そのふたつめの巻として今回「夏歌」だけをまとめました。解説パートも押し込んで、皆さまの楽しみの一助となるようにしています。
いつにも増して多忙な中、一流ホームページのゴトウさんには大変な作業をお願いしてしまいました。ありがとうございました。互いに全く時間が合わず、私の家への宿泊や合鍵の交付まで検討せざるを得なかった今回ですが、私の素人感溢れるイメージ指定がゴトウさんの中で解釈、敷衍されて「あの指定からこんな絵が生まれるんだ」という感動を製作途中で味わえるのは毎回幸せなのです。
そして印刷所のねこのしっぽさまにおかれましては、やっぱり今回いつにも増してお手間をおかけしたにもかかわらず変わらずの的確かつ丁寧な対応をいただきまして恐縮しきりです。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

そんな感じで出来上がった今作、前回の「東方春歌集」からの連作として、和歌・短歌の選択、SSそして絵のコンセプトをそのままに、まあ一応連作ですので「春」をお求めになった方が分かりやすいかとは思われますが、この「夏」単独でも十分夏の彼女たちの生活が味わえるものになったと自負しております。是非ともお手に取っていただきたく。
東方Projectから選んだ各キャラに古今千載新古今などから夏の和歌・短歌の情景を合わせ、カップリングのSSと影絵イラストをはさんだカップリング和歌集に、その情景と歌を合わせた理由などを簡単に記した解説を収録した和歌集・解説本。いつものとおり300円で頒布いたします。とらのあなにも委託予定です。

東方夏歌集

表紙 見本 

1日目(12月29日)東メ36bにて頒布(50部くらい)
予定頒布価格:300円

既刊の和歌系『東方恋歌集弐』『東方恋歌集参』『東方恋歌読本』『東方哀歌集』『東方恋歌読本弐』『東方景歌集』、漢詩『東方山水集』、絵本『東方童話 〜 みこのすてきないちにち』マザーグース『東方MOTHERGOOSE』、そしてコミケでは初持ち込みとなります、2015年秋に京都秘封オンリーで頒布しました『秘封想歌集』も各10部弱を持込予定。なお『東方艶歌集』は多分もうありません。この連作の元となった『東方季歌集』もほとんどありません。ご了承くださいませ。

さて、あとは29日に無事休みが取れるかどうかの勝負となってきました。ここまで来てこれで不在とかマジで避けたい。そして洗濯がとっくの昔に終わっているので早く干さないと。あああ身体中が痛い。何とか身体も治さないと現場で動けなくなってしまう。まあとりあえずなるようになる! (無事に29日休みが取れたら)私Blackとビッグサイトで握手!

2016年 9月 14日 (水)

メロンパンは人体に超危険で国が規制!栄養なく危険成分まみれ、糖尿病等や内臓障害の恐れ Business Journal [04:47] 
『「好きなパン」ランキングで常に上位にランクインし、今やコンビニエンスストアの定番商品のひとつとなっているメロンパン。行列ができる「メロンパン専門店」も少なくない。しかし、実はメロンパンには健康に悪影響を及ぼす材料が使用されており、非常に体に悪い食べ物だという。』
私は幼少の時分からこのメロンパンというものをこよなく愛しておりまして、およそ菓子パンの類の購入が許容される状況下にある場合には、まず棚にメロンパンが存在するか否かを確認するのが習いとなっております。最近は中身に何かしらのクリームが注入されているものが珍重されているようですが、あれは、特に関西圏の神戸や京都、広島は呉あたりの紡錘型メロンパンつまりサンライズ又はサンライス愛好家の方々に対しては申し訳ないことではありますが、口はばったくも言わせていただけるならば認めがたい邪道というべきものであり、完全円形外側カリカリ中は素パンで味はシンプルに甘いという昔ながらのスタイルが最も食すに値するメロンパンであることは疑いのないところであります。加えていうならばあの外側のカリカリだけを販売するなどという暴挙、喩えて言うならばラーメンのスープだけを、スパゲティのミートソースだけを、卵かけごはんの卵だけをそれぞれ販売するものであり、それはスープでありミートソース缶であり生卵であり断じてラーメンやミートソース・スパゲティや卵かけごはんではないように、外側のカリカリだけではメロンパンの味わいを伝え切れない全くの別物であることは言うまでもないところです。そしてもうひとつ、メロンパンにメロンエキスなど全く必要ないことも強く主張する必要があるところです。ウグイスパンにウグイスの肉が使用されていないように、フランスパンにフランス国土が含まれていないように、ピーターパンにピーターの肉が入っていないように、何だかよくわからなくなってきましたが、とにかくメロンパンにメロンエキスを入れて外側のカリカリが緑やオレンジっぽく成り果てた、本物のメロンを使った偽メロンパンとでも言うべきあの物体は、本物のメロンを使わない本物のメロンパン愛好家として、本物を謳わないでもらいたいというのが本音なのです。

前置きが長くなってしまいましたが、私がメロンパンをどれだけ好きか、皆さまは十分に理解してくださったと思います。そんな私が掲題の記事を見てどれだけ憤慨しているか、これも皆様にて十分に理解してくださったところかと存じます。あのですね、どこの誰がメロンパンに栄養を求めているというのですか。あれに栄養が含まれているなどと思う輩は即刻小学校に戻り家庭科の授業から、そう、いつも元気一杯、サッカーの授業では男顔負けのシュートを放つショートカットのあの子が家庭科の授業で着け慣れないエプロンの裾をいじりながら俯く姿にドキドキするところから、しっかりとやり直すべきです。メロンパンとは栄養を摂取するために食べるものではないのです。あれは日本から世界に生み出された数多くの芸術品のうちのひとつとして、円形のフォルムに頬ずりし、外側のカリカリの荒い口触りに胸を高鳴らせ、時には茶目っ気をもって素パンから剥がしつつ、しかしながら外側カリカリを単独で味わうことなくパン本体のしっとり感を愛でるなどして、心穏やかに、優しい面持ちで食すべきものなのです。これで何かしらの栄養素を補給するなどという効率厨の愚昧なる思考は即座に唾棄すべきものとして捨て去るべきなのです。
『「メロンパンひとつに含まれるエネルギー量は、約400〜500キロカロリー。しかし、その成分は糖質と脂質ばかりなので、ビタミンとミネラルをほとんどとることができません。そのため、毎日のように食べていると栄養が偏るだけでなく、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病につながる危険があります』
糖尿病? 当たり前ですよあんな砂糖の塊食ってりゃ尿に糖も混ざろうってもんですよ。自慢ではありませんが私はそばうどんそして菓子パンなかんずくメロンパンのおかげで血糖値が悲惨なことになってますからね。2ヶ月に一度病院で血を抜いてますからね。ついでに高脂血症とかあなたね、健康診断で中性脂肪の正常値がだいたい150くらいまででしたっけ? 2ケタに収まったよかったとかあれですよ、戦闘力5のゴミですよ。中性脂肪値は2,000を超えても生きていける。それは他ならぬこの私により実証済です。そんな血糖値とか内臓疾患とかね、そんなことを気にしているうちはメロンパン愛好家とは言えませんね。何なら赤血球がメロンパンになっても構わない、そんな気持ちで食べてもらわないと困りますね。

しかしながら危険成分まみれとは聞き捨てならない。自業自得の血糖値や中性脂肪値の上昇ならともかく、我が愛するメロンパンに危険成分が含まれているなどあってはならな、あ、いやここまで人間を夢中にさせるという意味ではある意味麻薬に近いことからして、この魅力のことを掲題記事は言っているのかな、と思いきや
『メロンパンに含まれるもので、まず問題なのは「アルミニウム」である。』
アルミ食ってるってそんなアルミ缶の上にあるミカンじゃあるまいし。メロンパンのどこにアルミニウムが含まれているというのか。
『多くのパンや菓子パンは『パン酵母』を使用していて、パン生地を膨張させるために膨張剤を使わないものがほとんどです。ところが、メロンパンのクッキー生地に使用されるベーキングパウダー(膨張剤)にはミョウバン(硫酸アルミニウム)が含まれているため、厚労省がスポンジケーキやドーナツ、蒸しパンなどとともに、メロンパンを対象食品にしたのです』
ベーキングパウダー全般が駄目なんじゃん。メロンパンだけじゃないじゃん。ホットケーキ完全アウトじゃん。そもそもミョウバンはウニを筆頭に海産物の保存料として結構使われてるじゃん。というわけで掲題記事中で触れられている厚労省の調査結果を眺めるに、アルミニウムを含有する食品添加物に関するレポートには、一部の菓子パンとしてメロンパンが明示されていますが、そのほかにも焼き菓子やドーナツなどベーキングパウダー使用の食品や、漬物の色止め、ウニを含む魚介類の形状安定、挙句の果てには「着色料:食品全般」との記載があり、つまるところ食品全般だいたい駄目なんじゃないかということになってきます。これをもって「メロンパンが超危険」と言われても私は信じない。みんなのアイドルメロンパンナちゃんの幸せは守られるべきだ、と書いたところでメロンパンナちゃんは頭からメロンジュースを出すことを思い出しました。彼女は本物のメロンエキスを使った偽物のメロンパンなのではないかという疑いが出てきたので、彼女の幸せは誰か他の人に任せます。

そもそも私は、昔からメロンパンのみならずベーキングパウダーを含む物を結構食べてきただろう自覚があります。子供のころにミニホットケーキを焼く玩具が家にあった記憶がありますね。アルミ食器などが出てきた世代でもありますし、それこそ今この時代のようにアルミニウムの問題がクローズアップされていなかった世代でもあります。間違いなく幼少時から今に至るまでアルミニウムを体内にため込んできているはずです。それは人体の許容量を超えてしまっているのか、超えた場合は人体にどのような影響を及ぼすのか、知っておく必要はあるところでしょう。
『食品の安全性を評価している国際機関(JECFA:FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)では、人が一生涯摂取し続けても健康への悪影響がないと推定される暫定的な許容量(暫定耐容週間摂取量)として、体重1kg、一週間当たり、2mgという値を設定しています。・・・ 厚生労働省では、平成23年度〜24年度に加工食品と野菜などの生鮮食品からアルミニウムをどれくらい摂取しているのか調査を行いました。その結果、アルミニウムの推定摂取量の平均値は、すべての年代層で2.の「暫定的な許容量」(許容量)を下回っていました。小児(1-6歳)では、許容量に対する摂取量の割合が最も大きく、許容量の約43%でした。アルミニウムを含む食品を多く食べる場合の推計では、小児では摂取量の多い5%の人が許容量を超える可能性があることがわかりました。小児以外の年代層では、許容量を超えませんでした。』
乳幼児以外は許容量の43%にも及ばないってことじゃん。しかもその許容量って言ってもその量を一生摂取し続けでも悪影響がないという基準じゃん。要は子供を持つ家庭においては、アルミニウムフリーのベーキングパウダーを使うなど留意しなさいということであり、我々のような大の大人に関しては、通常の生活を送る限りは、それこそ毎日アルミ缶の上にあるミカンを食べ続けない限りは、いや別にミカンにアルミニウムが含まれているかどうかは知りませんが、総じて問題ないという結論になるのではないでしょうか。つまり掲題記事のように大きく騒ぎ立てるような話ではなく、我々は安心してメロンパンの恩恵に浴することができるということになります。したがって、昔事務のおねえさんが夕方に「コンビニ行ってくる〜」と財布を持ったその時に「ごめん私忙しくてごはん買えなくて、ついでに菓子パン買えるだけ買ってきてくれますか?」と2,000円だったか3,000円だったかを渡したことのある私は、これからも、チョココロネに少し浮気しつつ、メロンパンをもりもり食べていく所存であります。

なおその後事務のお姉さんはコンビニの一番大きな袋いっぱいに菓子パンを買ってきてくれまして、「わ〜いこんな買い物したの初めてだよ〜」ととてもかわいらしい笑顔でパンを2つほど持っていきました。そしてその袋いっぱいのパンは12時間ほどで全て私の胃の中に消えました。

2016年 8月 1日 (月)

九重親方死去 元横綱千代の富士 朝日新聞 [02:51] 
私にとっての「横綱」とは即ち千代の富士のことだ。見惚れるような土俵入り、小柄な身体から繰り出す強烈な上手投げ、大乃国を吊り上げ、膝を壊す前の全盛期小錦に対して真正面からぶつかっていくその力強さに息を呑んだ。土俵際で吊り出そうとして相手の力士、ほら例えば隆の里が、外掛けで必死に耐えるシーンは見ているだけで力が入った。まさに相撲の美しさを、横綱の矜持を見せてくれた。忘れもしない、初日貴乃花、ああまだ貴花田だったか、その突進を真正面から受けて完全に力負けして、涙を浮かべながら引退したシーンは、今でも私はなかなか見返すことができない。

豊かな大銀杏、若いころの青いまわしも、横綱時代の黒も、誰よりも格好良かった。あのサイドスローっぽい塩の撒き方が好きだった。取組前の相手との戦跡表示で「寄り切り」が並びまくる画面にニヤニヤしていた。

早い。早過ぎる。あなたは最高の横綱だった。

R.I.P.

2016年 7月 7日 (木)

ZABADAKの吉良知彦が逝去 ナタリー [10:44] 
え、そんなまだ亡くなるような年齢ではなかったのに…
ZABADAKは本当に何度も何度も聴いた。1980年代後半から90年代前半、東芝EMI、上野洋子時代の民族音楽テイストデュオは神がかっていた。大塚家具のCMソング「美チャンス 〜妖しい輪舞〜」「Psi-Trailing」「harvest rain」「遠い音楽」そして、ニコ動ですが「五つの橋」吉良氏ボーカルの「オハイオ殺人事件」「わにのゆめ」も折に触れてよく聴いていた。1年前に「ここが奈落なら、きみは天使」のアルバムを久し振りに出して、今年は結成30周年だったのに。高校時代に憑かれたように聴いて、それからたまに思い出してはチェックして、それでまた聴いて。何か心の奥に置いていた何かが無性に揺れる。吉良さん、早過ぎる。

R.I.P.

2016年 6月 25日 (土)

イギリス、EU離脱へ 日本経済新聞 [21:01] 
全世界を震撼させたニュース、と言っても過言ではないでしょう。2016年6月23日(日本時間24日未明)に行われた「EU離脱の是非」を問うイギリスの国民投票で離脱派が多数を得て、イギリスのEU離脱がにわかに現実味を帯びてきました。
これについて雑駁ではありますが解説を加えました。投稿量の関係で、このニュース欄ではなく、日記欄の方に投稿しております。このページのトップ右上にあるリンクから記事にジャンプすることができます。また、トップ右上からリンクが消えている場合はこちらからどうぞ。

2016年 6月 4日 (土)

ムハマド・アリ氏死去 スポーツニッポン [18:28] 
『呼吸器系の病気で入院していたプロボクシングの元世界ヘビー級王者、ムハマド・アリ氏が死去したと報じた。74歳だった。』
最近、そう、5月末ころから、彼の入院の報に接したからというわけではなく、なぜかふと思い出してアリの伝説を追いかけていた。youtubeの動画を何本も見ては、アリの偉大さをかみ締めていた。鈍重なヘビー級の概念を根底から変えてのけた「蝶のように舞い、蜂のように刺す」そのリング上で踊るようなフットワーク、傲慢という文字すら追いつかない暴言を並び立てるビッグマウス、それを実現する実力と精神力。
圧倒的不利の下馬評を覆し、若き豪打の王者フォアマンを老獪なテクニックで切って倒した「キンシャサの奇跡」。あの「ロープ・ア・ドープ」の戦法は、当初から予定していたのではなく、1ラウンド目に足を使ってみたはいいがフォアマンの圧力が予想以上だったこととリングが柔らかすぎたことから、作戦を切り替えたものだったそうだ。ロープを背にしてフォアマンの「象をも倒す」強打を誘うことはどれだけ恐ろしいことだったか。2ラウンド目から後はひたすらにいなし続けて我慢に我慢を重ね、フォアマンをスタミナ切れに追い込んだ。最後のワンツーが決まった瞬間の大歓声は、まさに世界を揺るがした、ほかに比べるものがないカタストロフィだった。奇跡とは蛮勇の果てにあるのではなく、人為と忍耐の先に待ち受けているものなのだろう。
機関車のように決して前進を止めない「スモーキン・ジョー」の二つ名を持つジョー・フレイジャーとの第3戦、「スリラ・イン・マニラ」は、人が持つ闘志というものの限界点を示した戦いだった。とにかく突進するフレイジャーを鋭いストレートで迎え撃つアリ、アリのパンチをもらっても機関車のように煙を吐いて前へ進みフックを叩き込むフレイジャー、互いの意地の張り合いで、後半にはもうふたりとも身体が動かず、精神力だけで手を動かしている状態だった。14ラウンド、最後の力を全て出し尽くしてフレイジャーを滅多打ちにしたアリは、最終15ラウンドを前に、セコンドに対して「もう続けられない。グラブを外してくれ」と伝えたそうだ。対してアリの猛ラッシュを耐え切ったフレイジャーは、その代償に(もともと左目がほぼ見えないままボクシングをやっていたのであるが、残る)右目の視力を失っていた。続行を主張するフレイジャーに対して、フレイジャーのセコンドは試合を止めた。勝利の宣告を受け手を掲げたアリは、そのままリング中央まで歩き、力尽きて崩れ落ちた。ボクシング史上最高の試合に挙げる人も多いこの戦いは、限界まで行き着いた人の闘志の姿を見て取ることができる戦いだった。

アリの偉大さは、リング上の姿ももちろんであるが、リング外で巻き起こした数々の事柄によるところが大きい。彼のベトナム戦争徴兵拒否が引き起こした影響は計り知れない。私はアメリカ人でもなければ、黒人でもない。だから彼が黒人社会に与えた影響を肌で感じることはできない。率直に言えば、この日本という島国で暮らす日本人のほぼ全てがそうであろう。それでもあの1996年アトランタオリンピック聖火リレー、アメリカ最高の競泳選手ジャネット・エヴァンスが聖火台への坂を上りきったそこに、パーキンソン病に冒されて身体の震えを止めることができない彼の姿を見た時、文字通り背筋に電流が走ったのだ。

上記までしたためてからかれこれ1時間ほど考えているのだけれど、書きたいことが多すぎていつまでも記事が終わる気がしない。彼はもう逝ってしまった。逝ってしまったのだ。彼の最も躍動していたその姿、ベストKO集を紹介して、最後にしたい。蝶のように舞い、蜂のように刺す。リング上で踊り続ける偉大な彼の姿は、いつまでも私の記憶に刻み付けられている。

R.I.P. Ali, the Greatest

2016年 5月 30日 (月)

有楽町「後楽そば」が最終営業日、食べ納め人気メニューは スポーツ報知 [02:39] 
『JR耐震補強工事のため、閉店が決まった東京のJR有楽町駅前の24時間営業の立ち食いそば店「名代 後楽そば 有楽町店」が27日、最終営業日(28日午前7時で閉店)を迎えた。』
え、うそん今日というかもう昨日か、行こうと思ってちょっと遅くなったので諦めたのに。いや日曜日に行ってももう閉店だったようだけど。私はここの焼きそばがほんと好きでしてね。別に高級な隠し味があるとかいうわけではなく、立ち食い蕎麦屋で焼きそばが食えるという業態がサラリーマンたちに大変好評を博していたということでしょうか。焼きそばって都心では地味に見かけないんですよね。フードコートはおしゃれ系が多く、祭りとかでもないと。あ、浅草寺で常時開業の屋台とか行けばいいのか。ともあれ、ここの焼きそばは何か癖になる味でした。大学のころから行ってましたからだいたい20年ですか。昔は
『「後楽そば」ができたのは約40年前。服部さんは18歳だった1976年から新宿店(閉店)で働き始め、田町店(閉店)などを経て、80年代前半に有楽町店に来た。当時の店舗は現在の日比谷口と反対側の銀座口。「有楽町マリオンが出来た頃(1984年)のにぎわいが思い出です。いつもお客さんが入りきらない状態でした」』
そうそう今のビックカメラ側とは逆の銀座口にあったんですよね。さすがにマリオン開店当時のことは知りませんが、90年代後半からたまに思い出しては有楽町で途中下車して食べていました。銀座で飲み歩いていた時期はだいたいこれで締めてましたね。ビル建て直しでいきなりなくなった時は狼狽したものです。
『銀座口の店舗は区画整理のため、2003年に一時閉店。05年3月に現在の高架下に移り、再オープンした。』
そうそう2003年になくなって、しばらくしてふらりと有楽町駅前のビックカメラに行ったら何か見慣れた看板があって、もしかしてと思ったら鉄板があって、券売機に焼きそばがあって、ああ、あの時はうれしかったなあ。焼きそば一枚でうれしいなんて思うことはもうないんじゃないかなあ。ねぎが入れ放題でして、当然ながら蕎麦に入れるために用意されたねぎなのですが、私はこれを焼きそばに盛大に放り込んで食べていました。ほら野菜入れればヘルシーになるじゃないとか。
後楽そばはほかにもあるんですが、焼きそばをやってるところはここしかなかった。これは淋しい。何で27日に行かなかったんだ私は。ぐぬぬもうあの焼きそばが味わえないというのか。
『服部さんは「・・・今のところ未定ですが、有楽町に空き店舗が見つかれば再開したいと思っています」と話した。』
おおおこれは是非ともお願いしたい。銀座口からの店舗移転も2年近くかかってるわけで、何とかして続けてほしいものです。できれば駅近がいいけれど、あそこらへん全部シャレオツ系で埋まってるからなあ。賃料も高そうだし。なかなか難しいかもしれませんが、時々思い出しては検索をかけてみるために、この記事は私の備忘として物した次第です。

2016年 5月 28日 (土)

Black:更新を忘れていたわけではないのです。(追加更新) [21:38] 
年明けというか2月からこの3ヶ月の放置、先に書きました親指の腱鞘炎は回復したのですが、今度は人差し指に腱鞘炎が発症し、未だに治っておりません。3月決算時の超大量の書類の遣り取り、1日1,000ページを超える量をマウススクロールで見てしまったのは、病み上がりの身体には明らかに失策、いくらページダウンだと見た気がしないとは言え、少しは考えるべきでした。つまるところタイピングマジ無理という状況でして、それに伴い脳味噌も順調に停滞、ああもうどうでもいいやということで更新が滞っていたのです。
さて、ここまでタイプして人差し指が固まってきましたので、早々に引き上げたいと思います。昨日英訳を無理してごりごり書いたのが響いていますね。


G7伊勢志摩サミット議長記者会見首相官邸

伊勢志摩サミットでの安倍首相のスピーチ、この経済面において些か特異な表現が散見されております。そこかしこに散りばめられた「リーマンショック」の文字、現状の世界経済があのリーマンショック前夜に似ていることを示唆する内容の統計情報が掲示されているのです。
『原油を始め、鉄などの素材、農産品も含めた商品価格が、1年余りで、5割以上、下落しました。これは、リーマンショック時の下落幅に匹敵し、資源国を始め、農業や素材産業に依存している新興国の経済に、大きな打撃を与えています。』
なるほどなるほど。コモディティ価格の推移がリーマンショック前夜に似ているということですが。確かに今現在、2014年から1年半くらいの間にコモディティ価格が50%以上下落したことは正しい統計です。また、リーマンショックの時もコモディティ価格が50%以上下落したことも正しい情報です。しかしながら、リーマンショックの時は1年余りどころか半年ちょいで50%以上下落したことはどこにも書いていないようです。これが「統計資料の都合のよい使い方」の正しい見本です。1年半かけた下落と半年ちょいでの下落と、このふたつの状況が同視されることはありません。
また、直近のコモディティ価格はこちらの表に示されているとおり若干の回復基調にあります。これでリーマンショック云々とするのはやや大袈裟な表現と言わざるを得ません。
『成長の糧である投資も、減少しています。昨年、新興国における投資の伸び率は、リーマンショックの時よりも低い水準にまで落ち込みました。新興国への資金流入がマイナスとなったのも、リーマンショック後、初めての出来事であります。』
先進国の経済が崩壊した結果こうなったのであれば、リーマンショックと似ていると言えるかもしれません。しかし、別の理由に基づき新興国への投資が減少しているのであれば、そうではありません。新興国はリーマンショック後にも引き続き成長を進めてきたわけで、成長が進めば進むほどに成熟して伸びしろはなくなり成長率は低くなるという当然の道理。今や新興国の成長率は、先進国にとって投資先としてそこまで魅力的なものではない水準になってきているという理由、IMFの発表にて換言すれば「資本流入減の大部分が、新興国と先進国の成長見通しの差の縮小で説明され得る」という理由もあるのです。

ここまでがんばってリーマンショック云々を繰り返す理由はただひとつ、消費税10%への増税を延期するためにほかなりません。安倍首相は国会でたびたび「よほどの理由がなければ消費税増税を見送ることはない」と言ってきました。その「よほどの理由」のひとつに「大災害」があり、そしてもうひとつに「リーマンショック並の不景気」が挙げられます。熊本の地震は記憶に新しいところ、そしてこのサミットを利用して、安倍首相は消費税増税延期のための理由を作り出そうとしたのです。
なぜそうする必要があったのか、消費税を増税すると当然ながら景気は失速します。2017年4月に予定通り増税すれば、おそらくは「アベノミクス失敗」が高々と喧伝されるほどの消費冷え込みとなるでしょう。これを回避するためには消費税増税の延期が必須ですが、何も理由なく「ちょっと今景気悪いんで延期するわ」とは言えません。それは即ち、景気を回復させることができなかった、つまり「アベノミクス失敗」を意味するからです。そこで、安倍政権としては、何とか、そう、こじつけでもいいから消費税増税を延期する必要があると考えたのです。
この背景を理解せずして、民主党、あ、そういえば名前変わったんでしたっけ、まあその何とかとかいう党の代表を始め野党の方々が今回の安倍首相の発言を口々に批判する記事に対して、短絡的に「じゃあ消費税をそのまま上げろというのか」などと反駁するのは、やや背景事情の理解が不足しているということになることでしょう。

いずれにせよ、消費税増税の延期は半ば織り込み済みとなってきました。それを決定する=法律を改正する時にまたぞろ国会で議論が紛糾することは必至。それをただぼんやりと生暖かい目で眺めるのではなく、本当にアベノミクスは失敗したのか、それともこれから失敗するのか、それを踏まえて野党の指摘を考えていくことが必要になってくるのです。


(追加更新)
というわけで消費税増税延期という方針となりました。

首相、消費増税2年半延期を伝達

『麻生、谷垣両氏が2年半延期方針に難色を示すとともに延期をするなら衆院解散が必要と指摘したため、最終的な調整を続ける。』
同時に衆参同日選挙もあり得るでしょうか。自民は多少議席を減らす可能性も視野に入れているでしょうが、み、民、えーと民何とか党が躍進という図がどうしても思い浮かびません。大勢に影響はないでしょう。つまるところ政権運営上大体「想定の範囲内」というところでしょうか。



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BlackAsh イギリス、EU離脱へ(後編) 2016/06/25 20:57
日々の戯言 イギリスのEU離脱問題について雑駁ですが解説を加えます。前後編構成。
前編は「今回のイギリスのEU離脱選挙の状況」を解説します。
後編は「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」を解説します。
こちらは当サイト記事「イギリス、EU離脱へ(前編)」の続き、後編です。イギリスのEU離脱に関して「今回のイギリスのEU離脱選挙の状況」を中心に解説した前編の後にお読みください。

前編の最後に書きましたとおり、当サイトの記事投稿システムに文字数制限が存在したということをサイト運営15年目にして初めて知ったわけです。個人的には、これだけでもこの記事を長々と書き続けてきた意義があったと言えますね。

さて、2016年6月23日(日本時間24日未明)に行われた「EU離脱の是非」を問うイギリスの国民投票で離脱派が多数を得て、このたびイギリスはEUから離脱するということになったのですが、これで何で日本がこんなひどいことになったの、というところですね。こちらは短期的な影響と長期的な影響に分けられますが、長期的な影響はまだまだ予測しにくいのでひとまず短期的な、つまりは金曜日に起こったことの解説です。

<イギリスがEUから離脱することによる日本への短期的な影響>
これは極めてシンプルで、難しいことはありません。かつての「大英帝国」の栄光は霞み、国力も衰えつつはありますが、依然としてイギリスはEU加盟国内で第2位のGDPを誇る強国です。これがEUから離脱したらどうなるか。当然EUの力が落ちます。そして当然、EUという経済共同体に属していたイギリスも、EUという後ろ盾を失うわけですから単純に考えて力が落ちます。つまり、EUの通貨ユーロ、そしてイギリスの通貨ポンドの両方の力が落ちます。
普通こういう「大事件が起こりそうな時」には、それなりの予想を立ててリスクをできるだけ回避するため事前に対策を打つものですが、今回のイギリス国民選挙の結果は情勢が拮抗していてどうなるかわからず、特に直前に「残留派優勢」のほうが流れていたこともあり、正直な話、投資家の間では「何だかんだで残留するんじゃないか」と考えていた人も多かったようです。ある種の油断がそこにありました。
そこにこの青天の霹靂、上記のように力が落ちる通貨に投資していた人は、慌ててそのカネをほかに振り向けようとします。世界中を見渡してほかに投資対象となり得る通貨は、基軸通貨としてその地位が確立しているドルと円しかありません。アメリカはイギリスと地理的にも経済的にも関係が密接。そこで、消去法的に「円への逃避」が勃発し、円が買われて円高に陥ったのです。これは一種のパニックであり、離脱ヤバイポンドユーロ売れというシンプルな図式です。

そして、EUとイギリスの力が落ちるということは、ヨーロッパの経済が先行き不透明になるということを意味します。実際に国民選挙前には、特に残留派から「イギリスがEUを離脱するとこれだけの国力低下と景気低迷に陥る」などの脅迫にも似た試算が盛んに喧伝されていました。イギリス財務省の試算によれば「イギリスがEUを離脱すると控えめに見ても52万人が失職、GDPも3.6%近く低下する。より深刻な見方をすれば最大で82万人が失職し、GDPは最大で6%低下する」と発表していました。また、EUにおいてもイギリスの離脱による影響は甚大です。EUのGDPは17%も落ち込み、イギリスが国力に応じてEUに拠出していた予算として1兆2000億円、実にEU予算の12%が失われるということです。チャイナ・リスクの不安が払拭しきれていない中、イギリスのEU離脱というリスクに世界経済が耐え切れるか。世界はこれが現実化するということに大きく動揺しました。
加えて日本に限って言えば、対イギリスへの投資額が地味に大きいという状況があります。JETRO対外直接投資統計によれば、2015年度の日本の対イギリス直接投資額は約1兆7000億円、対アメリカに次いで第2位という巨額な投資が行われています。また、帝国データバンクがこのたびのイギリスEU離脱という選挙結果を受けて緊急に集計した「イギリス進出日本企業数(pdf)」によれば、この6月時点で1,380社が日本からイギリスに進出しています。EU経済圏で活動するための窓口としてイギリスが選択されているのです。これが、イギリスのEU離脱により戦略の練り直しを余儀なくされるのです。
そしてさらに、日本は現在アベノミクスの下でやや円安気味に為替相場を持っていこうとしていますが、上記のとおり一気に円高に振れました。日本は輸出が盛んですが、円の価値が上がると日本製品の値段も上がり輸出に不利なのは当然の理です。

これらの「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」に株式市場は敏感に反応し、日経平均や海外への輸出を軸にする企業の株価が軒並み大幅に下落したのです。これが、金曜日に起こったことの簡単な解説です。
この傾向はしばらく、少なくとも2、3週間は継続するだろうと思われます。いくら日本政府と日銀が為替相場の安定を図る対抗策を打ち出したとしても、そう簡単に落ち着くものではありません。全世界の株式為替が上記と類似した乱調を呈することは間違いなく、市場の混乱は短期的に継続することでしょう。底を打ったと見てちょいちょいと対抗的な戻しは入ることでしょうが、二番底三番底があると見てよいでしょう。

そして市場の混乱がひととおり収まった時、日本も含めた世界は改めてイギリスのEU離脱が引き起こす問題に直面することとなるのです。

<イギリスがEUから離脱することによる日本への長期的な影響>
これは正直予想がつきません。これを予想しろというのは酷な話と言わせてください。今全世界のアナリストたちが、正真正銘のプロフェッショナルな人たちが一生懸命これを分析している最中です。きっともうしばらくしたらそれなりの見通しが付いてくることと思われます。
しかしながら、今後主要な問題点として何が生じてそれがどのようになるか、その要因の箇条書きくらいならば、今の私でもできると思います。まだたった200か300そこらの断片的な情報にしか当たっていない中ではありますが、ざっと検討してみましょう。

1. 離脱の方法
そもそも、と言っては何ですが、このイギリスのEU離脱の選挙結果は、イギリス国内で法的な拘束力はないとされているそうです。したがって、この選挙結果に逆らって、イギリス政府がEUから離脱しないという選択も可能といえば可能です。ただ、それは間違いなくイギリス国民が許さないでしょう。既に、残留を主張してきた英キャメロン首相は10月での辞任を表明しました。新しい首相と内閣がEU離脱の手続を行うべき、とする判断です。その後任は、上記のページにも紹介されている離脱派の首魁である前ロンドン市長ボリス・ジョンソンが最有力でしょう。このイギリスのEU離脱問題には、政治的な思惑と駆け引きも色濃く絡んでいました。紙幅を費やして述べることはしませんが、ジョンソン前ロンドン市長が次期首相とも目されていたところ、彼よりも若い、キャメロン政権下で辣腕を発揮したオズボーン財務相がキャメロンの後任とされる流れが作られつつありました。その状況の一発逆転を図るべく、キャメロン首相が前回の総選挙においてどうしても単独政権を打ち立てたいがために公約として掲げたこの「EU離脱を問う国民投票」、そう、政権がコントロールすることのできない国民投票などという危険な手段を安易に選択したキャメロン首相の「ミス」を、ジョンソン前ロンドン市長が確実に咎めたという図式が当てはまるのです。

さて、やや話がそれました。イギリスはこれからEUを離脱する方向で進んでいくことになりますが、イギリスがEUから離脱する、と言っても、実は「どのように離脱するか」はまだ決まっていません。何せEUから加盟国が脱退した先例はなく、ただ唯一、1985年に、EUの前身であるECからデンマーク領グリーンランドが(デンマークから自治権を獲得した際に)脱退した例、つまり加盟国の一部地域の脱退という例があるくらいです。EU条約第50条にEUからの離脱に関する条文はありますが、脱退通告をして2年間協議しましょう、とあるのみで、どう離脱するかの規定は他にありません。
したがって、EUからの離脱の形式は決まっておらず、そうであるならば、我々が今単純に想像している「完全離脱」つまりEUとイギリスは完全に別の国家として位置付けられる方法のほかにも、EUとEU非加盟周辺国との関係として、つまり「イギリスが将来EUを離脱した時にEUとの間で取り得る関係」として、「ノルウェー・アイスランド・リヒテンシュタイン形式」と「スイス形式」というものがあり得るのです。
ノルウェー、アイスランドそしてリヒテンシュタインはEU非加盟国ですが、ざっくり言えば「欧州経済領域(EEA)」に加入しています。そのために必要な手続は「欧州経済領域協定」への調印です。このEEA内では、基本的に人、商品、サービス、資本の移動の自由が認められます。つまり、イギリスがEUを脱退してもEEAに加入すれば、EUに所属していた時と同様に、人やモノ、カネについては単一市場として取り扱うことができるのです。
また、スイスはEUにもEEAにも加入していませんが、代わりにEFTA(欧州自由貿易連合)に加盟しています。EFTAとは、EU非加盟国がヨーロッパ市場での交易を発展させるため他ならぬイギリスが音頭を取って作り上げた貿易共同体です。加盟国はその後次々とEUに加盟していったのでみんなEUの方に移り、今は上で挙げたノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインそしてスイスしか加盟国がいません。これによれば、EFTA加盟国はEUの一定の市場において単一市場としての取扱を受けることができるとされています。
上記のうち、移民問題が今回の背景にある以上、イギリス新政権としては、人的移動が自由とされているEEAに加入するという選択をすることはなさそうです。EFTAに加盟するか、それともそれ以外の方法でEUとの関係を構築するか、これは全く将来のイギリス新政権とEUとの交渉によるところとなります。この交渉の結果は、今後の世界情勢に大きな影響を与えることとなるでしょう。

2. 他のEU加盟国の動向
イギリスがこうしてEUを離脱する決断をしたということで、イギリスと同じような問題にあえぐ国、つまり「EU圏内で移民をたくさん受け入れている国=比較的豊かな国」が同様にEUを離脱する機運を見せる可能性があります。EU離脱ドミノとでも言いましょうか。これが生じるとEUはガタガタとなり、ヨーロッパどころか全世界経済に深刻な影響が生じることでしょう。
このイギリスのEU離脱は、一種のポピュリズムの発露として受け止められることがあります。即ち「自国の権利を取り戻せ」「強い自国の復権」という論調です。皆様は既にこの主張を耳にしたことがあるでしょう。現在アメリカ大統領選挙で大旋風を巻き起こしているドナルド・トランプの「アメリカの名誉ある孤立」的なアジテーションです。イギリスでも残留派が離脱派特にボリス・ジョンソンを評して「髪型のましなトランプ」と批判するなど、トランプと離脱派の類似性を指摘していました。そして離脱派が勝利したわけですから、保守右翼一派にこのイギリスの選挙結果は心地よく響きます。EUで豊かな国の筆頭であるドイツやフランスでは昨今極右政党が力を増してきておりまして、この結果を受けて自国でも国民投票の実施をと呼びかけているのです。やはり焦点は極右政党として移民排斥を主題に挙げているようですね。
しかしながら、私個人の意見としては、イギリス以外の国、特にドイツやフランス、イタリア、オランダといったところがEUを離脱することにはならないと踏んでいます。ドイツやフランスはこれでEUのメリット、通貨安のユーロから生じる輸出産業の利益を大きく享受し得る立場にあります。さらに言えば、イギリスはEUに属してはいましたが通貨はEUの単一通貨であるユーロを導入せずにポンドのままでした。だからこそ離脱という選択肢を取り得たとも言い得るわけで、自国通貨をユーロとしている国がEUを離脱しようとすると、自国通貨の再構築から始めなければならないわけで、これは大変なコストがかかることでしょう。
ただ、上述したとおり、EU加盟国において国民投票という手段が実現した場合、この分析は当てはまりません。今回のイギリスでの結果を見るまでもなく、そして見ればますます、国民というものは現実的な判断からは無縁の存在であり、自らの身の回りのことのみに腐心する存在だからです。

3. 関税障壁
イギリスがEUを離脱すると、今までEUの単一経済圏としてEU加盟国との取引にはかからなかった関税が新たに生じることとなります。これがイギリスやEUの障壁となり、イギリスの低迷に繋がるのではないかと考えられています。
これもイギリスとEUの交渉次第ではありますが、正直に漠然とした予想ではありますが、そこまで大きな関税が設定されるとは思えません。EUにとっても、イギリス経済が深刻な低迷に陥るのは長期的に見て損失です。イギリスが離脱したことを受けてEU離脱ドミノが生じないように、離脱した国に対して懲罰的な態度を取るかどうか、これは現在EU首脳がいろいろと考えているところでありましょう。しかしながら、結局最後はお互いのダメージを軽減させるために、そこそこの話で収まるのではないかと勝手に予想しています。

4. ロンドンの地位
ロンドンは世界の金融センターとして現在確固たる地位を確立しています。しかしそれは、EU圏内においてある国でライセンスを取得すればそれがパスポート的なものとなりEUの他の国でも自由に営業ができることに拠って立ちます。即ち、イギリスのEU離脱により、ロンドンに進出している世界の金融機関がEUにおける窓口を失うので、改めてEU加盟国内に拠点を作りにいくことにより、ロンドンの地位が低下してしまうという不安要素があります。選挙結果が出る前ではありますが、金融機関はイギリスのEU離脱に慎重なスタンスであり、欧州最大の銀行HSBCは「イギリスがEUから離脱したらロンドンの主要業務がパリに移るだろう」と述べ、世界最大の投資銀行ゴールドマン・サックスの幹部は「イギリスのEU離脱により時間とともに銀行がロンドンからいなくなる」と述べています。それはロンドンが金融センターとして機能しなくなるということであり、イギリスの主要な産業である金融業が立ち行かなくなるということを意味するのです。
確かにライセンスがこのまま維持されるとは思えませんので、ロンドンに拠点のある金融機関はEU加盟国の主要都市、たとえばパリやフランクフルトに拠点を作り直すこととなるでしょう。それでロンドンに閑古鳥が鳴くことになるか、これはイギリスの対策次第です。従来のタックスヘイブン的な優位性をより強くアピールしていくなど、対策はそれなりにあるでしょう。
ただ、そもそもEUに加盟していなければ金融センターとしての役割が果たせないかというと、じゃあスイスはどうなんだという具体的な例があります。また、金融センターとしての地位は、単にある一定地域の窓口となれることだけではなく、その場所で金融のプロたちが積み重ねてきたノウハウというものがあると思うのです。ロンドンは伝統的に世界の金融の中心であり続けました。そこで培われてきた金融技術と人脈は、一朝一夕に消えてなくなるものではないでしょう。

結局どうなるの、というところですが、リーマン・ショックの衝撃まで行くかと問われれば、そこまではいかないんじゃないかな、と思っています。上記は楽観的な見方を強調していますが、こんなことは既にイギリスとEUの両首脳はとっくに考えていることです。この結果を生じさせたのはイギリスにおける「国民の意思」ですが、繰り返しになりますが、国民というものは古来いちいちこんな「現実的なこと」をつらつらと考えるものではありません。私個人としても、日本国民としてこんなことを日ごろから考えているわけではありません。そう、一日本国民としては、遠いイギリスのことよりも、むしろ足元の参院選についてどうしようかと考えるべきなのでしょうが、民、民、えーと民なんとか党とかいう人たちの言っていることは「そんで?」としか言いようがなくよくわかりません。なべて国民というものは自国のことを詳らかに分析して考えることをしないのであり、それはイギリスにあっても同じなのではないかと、今回のこの結果を概観して改めて思ったのです。

以上長々と、イギリスのEU離脱に関して雑駁ではありますがまとめてみました。一日以内に超特急で物したので、正直腱鞘炎の悪化どころか左手までやられてきました。ワードにしてまるまる9ページとか、もうこんな長い記事を書くのはこりごりです。今日はこれからゆっくりとイングランドの伝統ハロッズの紅茶を嗜んで休憩し、深夜になったらスコットランドのウィスキーを舐め、えーとウェールズと北アイルランドの名産品がネギとジャガイモしか思いつかなかったのでひとまとめにしてケルト神話でも手にして、イギリスのこれからに思いを馳せることとします。


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BlackAsh イギリス、EU離脱へ(前編) 2016/06/25 20:48
日々の戯言 イギリスのEU離脱問題について雑駁ですが解説を加えます。前後編構成。
前編は「今回のイギリスのEU離脱選挙の状況」を解説します。
後編は「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」を解説します。
全世界を震撼させたニュース、と言っても過言ではないでしょう。2016年6月23日(日本時間24日未明)に行われた「EU離脱の是非」を問うイギリスの国民投票で離脱派が多数を得て、イギリスのEU離脱がにわかに現実味を帯びてきました。
開票100%の結果は、イギリスBBC国民投票速報によれば

離脱:17,410,742票(51.9%)
残留:16,141,241票(48.1%)


と、わずか130万票ほどの差。投票率は無効票を除いて72.2%、事前には80%近くと予想されていたようですから、予測を下回ったと言えます。当日のロンドンを含むイギリス南東部、これは事前調査によればEU残留派が多い地域なのですが、かなりの悪天候だった産経新聞)ようで、
『南東部などは23日にかけて悪天候となり、ロンドン市内では大雨で河川の水があふれ、道路が冠水するなどの被害が出た。』
土砂降りの大雨の中、残留派の選挙への出足が鈍ったという可能性もありますね。ただ、UK Political Infoというウェブサイトによれば、2001年以後のイギリス総選挙の投票率は軒並み70%を切っていたようですので、今回は高投票率と言えましょう。つまり、離脱派の勝利に文句が付けにくいということになります。

この結果により、冒頭に記したとおりまさに世界は震撼しました。まずは当日最も早く日が昇った日本の金融・為替市場において。
日経平均株価は24日の終値が14,952円02銭、前日比で1,286円33銭、実に7.9%の安値を付けました。下落率は実に16年ぶり、あの東日本大震災直後の11%下げ以来の数字です。10時過ぎから雲行きが怪しくなってきて、11時過ぎには揺らぎ始め、11時40分ころにBBCが離脱派勝利の速報を流した瞬間に堰を切ったように暴落、ちょいちょい買戻しが入るも流れに抗することなどできませんでしたね。下がりに下がって日経平均先物にサーキット・ブレイカー(取引一時停止)が入るなど、荒れに荒れた相場でした。市場関係者は、何だかんだで残留すると読んでいたようです。
円も急騰、106円あたりから金曜日のわずか3時間で一時99円台まで暴騰しました。1日で7円の値動き、変動率は史上最大です。
そしてこの記事を書いている今現在円は102円台、ユーロそしてポンドが雪崩を起こしています。金曜日にはドイツ株が一時10%程度の下落、ロンドン株が一時8%の下落、まさに阿鼻叫喚でしたね。

さて、いったい何が起こっているのか、ということですよね。しかしながら、これをひとつひとつまともに書き起こしますと私の腱鞘炎の悪化が避けられません。このイギリス国民選挙の背景つまり「なぜEUとイギリスは対立しているのか」の説明として、困った時のとりあえず感満載のWikipedia大先生を挙げ、これを補足して、以下Wikipediaによらない論点表と対立点を箇条書きでわかりやすくまとめます。

<離脱派と残留派の論点>
1. 移民問題
これが最も取り沙汰される論点です。EU域内は「人、モノ、サービスの移動が自由」という原則に支配されています。ざっくり言えばEU域内には国境がないようなものですね。したがって、EU加盟国のうち貧しい国の人々はこぞって豊かな国に移り、移民先で稼いで自国に送金するという働き方をします。この貧しい移民が目指す国がイギリスとドイツです。たとえばルーマニアやブルガリアとイギリスとの賃金格差は、イギリスでの最低賃金で働いたとしても実に5倍、下手すれば10倍くらい稼げるかもしれないそうです。しかもイギリスの社会保障は他のEU加盟国よりも手厚く、それが移民にも適用されるのです。移民でも無償で医療と教育が受けられてしまうのです。そりゃあ移民しますよね。この二国だけからでも年に5万人くらい来ますよね。
そして、より深刻なのが「EU域外からの難民」です。ドイツでシリアからの難民を含めた難民受け入れ問題が論じられるようになって久しいところですが、アフリカからはるばるとフランスまでやってきた域外難民は、社会保障がより手厚いイギリスに密入国を試みます。これが極めて厳しい状況を生み出しているのです。こうしてイギリスはEU域外からも含めて年に30万人ほどの移民を受け入れる移民の国となり、自国民が受けるはずの社会保障の恩恵が移民によって薄められていきます。その社会保障費はイギリス国民の税金によって運営されているのに。
これに対してイギリス政府も真剣に対抗するようになり、せめてEU域外からの移民は止める必要があるとして、イギリスのドーバー海峡を臨むフランス北部の港町カレーの難民キャンプ、ここの審査を厳しくすることにより、EU域外からの移民がイギリスに流入することがないようフランスと交渉しているのです。
そして、将来もしかしたらトルコがEUに加盟するかもしれないという状況が問題をよりクローズアップさせています。トルコはEU加盟国と比較すると貧しい国にカテゴライズされます。加盟したら間違いなくトルコそしてその隣国であるシリアからさらに大量の移民がイギリスとドイツにやってくる。この漠然とした不安が、離脱派の大きな波を巻き起こしたのです。

離脱派:移民を止めるためにはEU離脱しかない。
残留派:離脱するとフランスのカレーでやろうとしている国境管理がイギリス本土に移るのでむしろ移民の存在が身近になる。

2.雇用問題
上記のように移民が流入すれば、当然イギリス国内の仕事はイギリス国民と移民との奪い合いとなります。移民は元が低賃金ですから、多少安くても(自分の国の賃金よりずっとマシなので)何でもやります。ただ、移民は資格業など手に職系の仕事ではなく、単純労働系しかこなせないので、特に低賃金労働について移民の進出が見られるところです。いわゆるブルーカラー系労働者と真っ向から対立します。

離脱派:移民から雇用を守れ。EU関係の雇用がなくなったとしても、たとえば英連邦所属のタックスヘイブンを使って投資業を発展させるなど、方法は他にもある。
残留派:EUと関連する雇用が相当量あるので離脱は悲劇を招く。特に金融市場でロンドンが孤立すると大量の雇用が失われる。

3. 法律問題
EU法はEU加盟国の法令よりも優先して適用されます。権利章典の国イギリスは、法律というものを自ら発展させてきた自負があるのです。そして、EUで加盟国が頭を突き合わせて協議していると、必要な法律が遅々として制定されず、また加盟各国の強烈なロビー活動により他国にマッチしない内容のEU法が出来上がることもあります。

離脱派:イギリスの法律を、イギリスの裁判権を取り戻せ。
残留派:イギリスから率先してEU法を作っていけばよいことだ。

4. 主権問題
そもそもイギリスがEUに加盟する時も問題となりました、いわゆる「欧州懐疑主義」の問題です。EUが加盟各国の政策までコントロールし得ることから根強く言われている問題です。特にEU設立の基礎となるローマ条約における「ever closer union(限りなく連合体に近い)」という表現が取り沙汰されています。要は、EUに対する不満を「主権はEUではなく国にあるのだ」という表現で示すのです。
しかしながら、残留派の英キャメロン首相は、昨年EU改革案として発表した声明の中で、この「ever closer union」のイギリスに対する適用除外をEUに対して主張しました。EUと距離を置こうとするイギリスの姿勢は、昨年11月に発表されたみずほ総合研究所のレポート「明かされた英国の「Wish List」 無視し得ない英国のEU離脱リスク(pdf)」に示されています。

離脱派:これ以上EUが「ever closer union」となることを求めるならば、もうイギリスはそれに付き合うことはない。イギリスの主権を取り戻せ。
残留派:狭隘な「小英国主義者」はイギリスを滅ぼす。このグローバルな時代、経済的に豊かになりたければ国家は皆closerになる必要がある。キャメロン首相のEUに対するWish Listは実現するはずだ。

5. 貿易問題
離脱派:中国やインドなど新興国との交易をもっと増やすべきだ。EUからの離脱は貿易の多様化を目指すために必要だ。
残留派:EU諸国への輸出はイギリスの輸出量の44%を占める。EUからの離脱はEU諸国との間に関税障壁を生じさせることとなり、逆効果だ。

6. 金融問題
離脱派:イギリスは税金が比較的安い(法人にかかる法人税実効税率はドイツ、フランスよりも安く20%。これが今後さらに18%まで下げられる。)ので、イギリスがEUから離脱しても金融機関が逃げ出すことはない。
残留派:EU域内で金融ライセンスや決済システムが共通であり、EUに属していることこそが世界の金融センターたるロンドンの強みだ。EUから離脱すると金融機関はロンドンから逃げ出してしまう。

<離脱派と残留派の傾向>
離脱派:都市部以外の地方在住者、高齢者、労働者階級
残留派:都市部ホワイトカラー、若者、知識層・経営者

田舎の高齢者は「移民のいない静かな生活」を望み、また「大英帝国よもう一度」とシンプルに古き良きイギリスを思い描く傾向にあるようです。また、労働者階級は移民と雇用を争う最前線に立つわけですから、目先の生活が一番大事なのは当然で、自分たちのライバルである移民がこれ以上来ないようEU離脱を主張します。
これに対して、ロンドンを含む都市部の知識層は、EU離脱のデメリットをそれなりに知っていることから、安易に離脱することはできないと考えがちのようです。また、若者たち、つまりEU加盟後に生まれた世代は子供のころから移民に慣れており移民問題にそこまで抵抗がありません。

イギリスは4つの主要な国つまりイングランド、スコットランド、ウェールズそして北アイルランドが集まった連合王国であることはご存知でしょうが、その地域ごとに見てみると、BBCの各地方の集計結果「Find Local Result」にあるとおり、イングランドとウェールズは離脱派優位、対してスコットランドと北アイルランドは残留派が圧倒しました。結構きれいに分かれていますよねこれ。上記ページの地図、左側の島がアイルランドですのでその北側一部の黄色残留優勢部分が北アイルランド、イギリス本島の北側まっ黄色残留一色の地域がスコットランドです。さらに言えばイングランドの南東側、黄色い残留部分がちらほらとあるところのうちのひとつがロンドンです(選挙区が30くらいあるのでロンドンで検索してもCity of Londonいわゆる「シティ」しか出てきませんが)。
ざっくりと分析すれば、北アイルランドは「EUを離脱するとEU加盟国である隣のアイルランドとの関係が疎遠になってしまう」という理由で、そしてスコットランドは「EUに属したまま、つまり関税がないままで北海油田の利権を享受したい」という理由で、ともに残留支持でした。特にスコットランドの「北海油田」という理由は特別なもので、これもご存知スコットランド独立運動の機運があり、先の2014年に行われた住民投票で「賛成45%、反対55%」というこれも結構ぎりぎりで独立が否決されたことは記憶に新しいところです。北海油田はスコットランドが独立すればスコットランドがその利権の一部を単独でものにすることができる位置にあります。しかしながら、現在北海油田の利益はイギリス政府に全て握られているのです。スコットランドの独立運動の主要な理由のひとつとして挙げられるところであり、今回のイギリスEU離脱の結果を受けて、早速スコットランド政府は「再度独立の住民投票を」という声明を出しています。つまり独立した上で北海油田の権益の一部を確保してEUに留まりたいということです。このスコットランド情勢も今後注目していかなければならないところですね。

以上、かいつまんでの説明なので雑なところもありますが、イギリスのEU離脱の背景でした。
ちょっと投稿文字数が何とかという警告が出ておりまして、まさかまさかの前後編、後編は「イギリスのEU離脱が日本に与える影響」を中心に検討していきます。

(後編に続く)


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BlackAsh C87告知 2014/12/28 18:32
日々の戯言 アキレス腱痛めました^^
今年はどうも年末っぽい感じがしないと思うのですが、皆さまいかがでしょうか。忘年会は減って、クリスマスもあっさり過ぎ去ってしまい、正直この12月に年末らしいことをほとんどしていない。そんな中否が応にも年末感を感じさせるこの冬コミ、本日1日目から帰宅しました。四コマから来春アニメ化のレーカン!のドラム缶を持って歩いている人がほとんどいなくて何か少し悲しくなってしまいました。ていうかあれ持って企業ブースの人混みは無理でした。
さてこれから明日の用意をして、仕事を投げて、そして早く寝ないとこの熱を持ったアキレス腱が爆発しそうです。いやほんとまさかこのタイミングで痛めるとは… 正直歩くのがかなりきついのですが、何とかブースまでは辿り着いて、後はタバコは我慢して、トイレは… ここで会場で敢えてのボトラー爆誕なるか…!

東方春歌集

表紙 見本 

2日目(12月29日)東ソ25bにて頒布(50部くらい)
予定頒布価格:300円

既刊の和歌系『東方恋歌集弐』『東方恋歌集参』『東方恋歌読本』『東方季歌集』『東方哀歌集』『東方恋歌読本弐』『東方景歌集』、漢詩『東方山水集』、絵本『東方童話 〜 みこのすてきないちにち』そしてマザーグース『東方MOTHERGOOSE』も各10部弱を持込予定。量だけは古株的サークルになってまいりました。なお、『東方艶歌集』はこれから在庫を調べますが、確かもうなかったはず。あったとしても極小部ですので、ご了承くださいませ。

先の更新で紀女郎のネタを書き連ねましたが、これでもしかして会場限定本いけるかと思ってちょっと頑張ってみました。みましたが、これは本格的に万葉集の研究をしないときっちり結論を導き出せないと考え無念の断念。1冊本書けそうな漢字にまで膨らんでしまいましてね… 会場では、「紀女郎だけなぜ万葉集に本名が残っているのか」というテーマについて、現時点での私Blackの考えを断片的にではありますが説明できるほどの詰め込みはしました。もしお時間がありましたらお声掛けをいただければ、可能な限りでお話ができるかもしれません。そんなだるい説明は聞きたくないという方でもとりあえず会場までいらっしゃってビッグサイトでBlackと握手!


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