つぶやき

このあたり

ありのままでいいことなんて世の中にほとんどないから、今日も外でめがねをかけないひとが素顔の魅力100%できらきらと笑っていてうらやましいです。わたしの素顔は目の前のしあわせをとりこぼすから外に出るときはもうひとつ目がほしいのですが、額だと前...
つぶやき

チューニング

昨日はほんとうにだめな日でした。仕事も私事もやりたいことをすこしもできずにおわった日でした。そんな日に一気に書いてみます。ばかだなあって思います。無理にテンションを上げようとしてすべったときはガムを噛んでみようってだれかが言ってました。いや...
つぶやき

今だけは

わたしの皮膚は薄すぎて抱きしめ合うとほんとうにわたしをなくしそうだから、もうすこしだけ距離を置きたくなります。落ち込んだときに部屋のすみっこでうずくまってからだをくるむタオルケット1枚分の厚さをプラスしてもゆるしてくれますか。わたしのからだ...
つぶやき

糸の先

持ってないことを自慢するひとはとてもこわがっているのがわかるからそっと抱きしめてあげたいという気持ちはうそではないはず。あなたは(わたしはできない)いのちを賭ければ光ることができるけど、ゆっくりとスーツケースを引いて歩く方がずっとだいじなこ...
つぶやき

まるいもの

ちいさいころ、わたしは誰かの特別になれないんだって気づいたときの、がっかりしたような、ほっとしたような音に似てるから、金属同士がぶつかったときの音がすきです。わたしの特別をしまう引き出しはひとつしかなくてすごくちいさくて、そこに入れるものを...
小品

水の音

月がきれいですねと誰かがいうより前からずっと月はきれいだし、あなたのことがすきですという前からずっとあなたのことがすきです。あなたが振り向いたときに時計の針がぴったり合って、そこから向こうに抜ける道を歩いていたら空気がぱりんと割れました。わ...
つぶやき

かなたへ

わたしは空を見あげているけど、空はなにを見あげているんだろう。それはきっとさえぎるものがない宇宙に広がる満天の星と、その星にわたしたちが託したどうでもいいごみのような願いや思い。スペースデブリっていうんだって。たまにぶつかるたびに空き缶が鳴...
つぶやき

恋の話

寒いね。今日は雨だから、恋についてお話ししましょう。ひとは好きでもないひとと恋に落ちることができるから、わたしの家の窓から見えるあの通りを歩くひとはかならず恋に落ちます。今日もすれ違ったふたりが目を合わせた瞬間に恋に落ちて手をつないで寄りそ...
つぶやき

種火

いつだっておかしいのはわたしだって純粋な宝石のようなアドバイスをくれるひとは、その宝石の角や冷たさで傷つくひとがいるのを知らないし、それがやがて汚れてそうして色あせた宝石をかかえただけのあわれなひとになっていくのを見たいと思っているひとがい...
小品

上を見て

特定のだれかにではなくみんなに向けていつもありがとうっていうひとはなにか心にやましいことがあるからだって、いつもなにかを否定してばかりいるわたしがそんなことをいう権利はないけれど、同じ未来を見たいっていわれても声の彩りがぜんぜん違うから、そ...