まいにちまいにちそこにきれいな花を咲かせるようなベッドメイキングをしようと心がけているのですが、どんな香りを込めるかのイメージがいまだにうまくつかめません。今すぐにいちごを食べないと張り詰めたくちびるがはじけてしまいそうな日と琥珀糖を作るために寒天と砂糖を煮詰めている日のにおいは違って、シーツをあまりピンと張りたくない日と、枕を平置きしたい日がずれてばかりでしっくりきません。いらないのはわかってるけどベッドスローがあれば解決するんでしょうか。何色がいいでしょうか。
洗いものはロックだ。ロックってなんなのか知りませんがそんな気がします。きれいにしたいと思ってきれいにするためにスポンジで食器を弾いてきれいになるのはわたしの思うことを思うようにしていてなんだかたのしくないですか。シャワーノズルを年末に洗っておいてよかった。シンクもけっこうみがきました。洗面所の方で洗濯機がドラムのビートを奏でています(ドラム式だけに)。もうすぐ最後の曲「脱水」が低音から盛り上がってきます。生活音に注意とか貼り紙されるのもわかる音の奔流。
今日は買い物もお散歩も行きませんでした。だれのためでもなく自分のためだけに動く日でした。かさかさしてなんどもなんどもクリームを塗ってたのに指先のひび割れからこぼれるわたしの吐息はさっき食べたビスケットに溶けてあなたに届きませんでした。この前の散歩の途中にふと見かけて買った毛糸のルームソックスはちょっと長さが足りなくて、ほかの使いみちを探してます(きっと見つからない)。テーブルを拭いて、コップを片付けて、ごはんはもういいです。
今日も一日たいへんでした。明日はもっとたいへんでしょう。それでもきれいなベッドで眠ることができるなら、またきっと新しいわたしでありますように。