生まれたところから99%の凍りついた夢まで歩いた証明書が届くまでは月並みなことばでこころに触れないように、ひと差し指が描く虹は耳慣れないことばを転がしてだれかの影で決して追いつかないウインクをくれたのです。閉じていく封筒にのり付けするたびにずれていく坂道はいつしか両手いっぱいの青い空にさよならを告げるときのしずかな窓にかしずいて、いつから100年をかぞえていたのか忘れてしまいました。うつくしいままの線はやがて年を経てあいまいな境界に映らなくなっていきます。
特別にしつらえてもらったやわらかな夜の軌跡にしおりをはさんでは読み返して会うたびにちょっとした会釈をするのがすきと書かれていたページの時間をいくつか測っていました。そうしてからっぽの天球儀がその胸の奥の景色まで反転してしまわないようにひそやかな蜜をスプーンにひとさじ、うすい手袋で明け方のつめたい山際をつかんで舞台は上から下へ2回転くぐって、ふるえるかたちの白い一輪挿しが今までの過ちを呼んだらそのほろにがいあまさにすこしは振り返ってくれるでしょうか。
朝の日のひかりが差し込む玄関で手まねきする鏡が粉々に割れたのに夢が探すのをやめてくれないから記憶のようなまなざしをタクトの最後のひと振りに切ってもらいましょう。ほんとはどうしたいのか忘れてしまった葉っぱはこれからだれかが吸うたばこの煙になってそのひとのうちに残り続けるのでしょうからただよう香りには目をつぶってあげます。砂みたいに弾いたハープの粒がところどころに満たされていくのを海の近くの町で時には昔話をしながら低い屋根の家をめぐる鳥が止まる木に渡っていくのです。
