たたずまい

あ、生きてた。どこまでも続く足跡は終わりの始まりで友だちの空っぽなため息によれば悲しいことが半分ならうれしいことも半分だそうです。開けられない封筒をずっと放っておくのはおいでっていわれてもめんどうって思ってることがわかるからちょっと外にふくらむ日々くらいにしとけって社会に出たひとが言ってました。金属音が心地いいからってたまの飲み会に顔を出すと最後にタクシーとか代行とかやっぱりめんどうな話になるからよくわからないふりをしたいのですが、どうせスイーツとかそうもいかないわけですし。

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