四つの葉っぱをつなぐ水のつめたさはいつまでも子どものままの視線にゆるんですれ違うはずだった仮定はかすれた時間に意味をなくしていきます。かたちのないこころを欲しがらなければひとは安らかに過ごすことができるのに空につつんだ傘をぽんと開いたらもうすっかり雨はやんでいました。体ごと誘う背景にからまる髪は名前を呼ぶと意識して引きとめても拒んでもまぶしかった夜を思い出してしまうから息を止めて、つまびくギターは砂を踏むスニーカーと重なって薄い雲を継いだ明け方までに届くでしょう。
紫のレコードがくるくる回って夜が更けていってそのうちに浮いていく朝の目覚めはいつでも町の外れに巻かれて捨てられてばかり、目の前のレガートにこわくならないようひとつひとつ手をつないでずっと聞こえないまま指を運んでいただけなのです。すこし低い机が開いても先生のいうことがわからないしどうせなら痛みもわからなければいいのにとうわの空で思い出してもねこの瞳は細すぎるからせっかくのやさしい気持ちも雨に打たれて台無しです。だれかのために生きていたいと言い聞かせていたはずだったのですけど。
ぶかぶかのシルエットに映る水たまりに描いた三度上の月の光は向こう側にめぐる迷いのようにほろほろと崩れていきました。まっしろなアルバムはかわいく撮ってほしかった吐息で埋まるはずだったのに古くなっても忘れられないような顔をして回るのぞき穴からさよならのひとことだけ投げかければよかったかもしれませんね。いっしょにいたときに散らかした約束を覚えていますか、みんな空へ沈んで雲になりました。どこまでいっても白いのと灰色のとの区別はきっとわかっているはずですけど。
