かわり

こまらせたいわけではないので今はどうかうしろを向いていてくださいね、最後までちょうどいい距離感がわからないまま海にただようわたしのひろがりは去年の天気予報にちかちかひかるお日さまのしるしを手に取って晴れているということばのほかにないくらいにさわやかなわかれがまぶしくて、どうせ聞いてないんでしょうけど思ったより暑くなってきて長袖はやめておけばよかったとか図書館の窓際の机で大昔からすわっているような気分になったりします。

ほどけかけた季節は熱っぽかった木の葉を散らしたあとにまだ出会っていないひとを返してほしいと傷つくふりをするいちばんさみしい絵を描きました。さよならがたくさんかわされる国はとても色どり豊かで食べものもおいしくてみんなの表情もいきいきしているみたいで話すことがなくなる夕べには車窓にぽつぽつと流れるなつかしさの手前にめぐるつながりとも呼べなかった明かりをそれぞれ持ち帰って夜をすごすのです。落としものはいつでもありふれた一方通行の手のひらの上にあります。

月曜日の早朝に目がさめた日のぼんやりとつぶれていく感じなんてわかってくれてもくれなくてもどちらでもいいのです。今日のため息の終着点はかじりかけのパンの上でとけかけているバターのはしっこで、どこかに行きたそうな写真の中の波打ち際はおわってしまったわたしだけのいえなかったことをちゃんと記録してくれました。こらえきれない空もようが送るメッセージはやさしくつむった銀のかおりとあかるい方にうすれていって明日もまた傘をさしておうちを出るのです。