こんなに道ばたに散らかる中からがんばってきらきらしたものを集めたのにどうしたらいいかわからないひとたちへ。ビルの間にある公園という名前の空きスペースに夜まで座ってくるりと枠の外に一歩だけ踏み出すとてのひらにあるそれをばらまきたくなるような空が広がります。だれかがいることが救いになるかなんて星のまたたきくらいあいまいですからまるでタロット占いのようなことばを信じるかどうかはお好みで、影を振り切って大きな扉を開けたら灯はともさずに、みたいな予言は当たると思いますか。
ここではないどこかでは半分の速さに目がくらんでしまってここにいるのだとわかってほしいのに隣にいてもところどころに足りない偶然を知りたくなります。明日がこわいなら今日も昨日もこわいのです。ずっと道半ばだとつぶやいておけばここからいなくなるときまでひとつもなし遂げたことがなくたっていいのです。いつだって軽やかに靴を鳴らしていたときはとっくに過ぎ去ったことを忘れてもいろんなことを考察していればそれだけでいのちを突き立てて歩いているように思えるから。
うすしお味、コンソメ味、だれかの胸の傷が痛んだ味はぴりりと刺激的で、だれかのための笑顔は味がしませんでした。知らない花をきれいと思うことが傷になるように、どれだけかがやいていても置き場所のないきらきらしたものをひとつちょっとつまんだだけで声がちいさく細くなります。ずれた右手と左手はどうしてもおなじように動かなくて、明け方に腱がぱちんとはじけてそこかしこに求める解がかたちになると同時に欲しい記憶が息づいて、過去は美しいってあんなものが美しいはずはないのです。
