はつりね

つぶやき

おうちの日

まいにちまいにちそこにきれいな花を咲かせるようなベッドメイキングをしようと心がけているのですが、どんな香りを込めるかのイメージがいまだにうまくつかめません。今すぐにいちごを食べないと張り詰めたくちびるがはじけてしまいそうな日と琥珀糖を作るた...
つぶやき

あなたとわたし

白紙よりも文字が書かれた紙の余白の方が静かな気がします。地下鉄の階段を早足で降りるときに吹き上げてきた風が紙を飛ばして、その時に散らばった文字がこれから降る雪の結晶のまんなかになります。文字は文字だけでは音にならないから、雪は静かに降るでし...
つぶやき

謹賀新年

一年の始まりには特別な言葉をしたためたいもの。そう思ってスマホに向かって、もうどれくらい経ってしまったのでしょう。昨日はあれから慣れないお酒を飲んで除夜の鐘も聞かずに寝てしまって、それで変に早く起きてしまって、なかなか書けないまま時間ばかり...
つぶやき

よいお年を

わたしの手をどうか見ないでください。いくらあたためてもクリームをすり込んでも血色が悪くて、誰かの視線が触れるたびにいたたまれなくなって、消えてしまいたくなるのです。この文章もこんな手で書いているのだと思うとほんとうに申し訳ないです。けれど声...
小品

夜空

いちごがたくさん入ったバスケットにあこがれていたわたしは、そんな願いが似合わなくなった年になってもまだ夜を見上げている。田舎は空気が澄んでいて星がきれいだというけれどわたしは田舎の空を知らない。けれど東京だって星は見えるよ。窓ガラスを拭く人...
つぶやき

あかり

イルミネーションの境目、居心地が悪そうに靴紐を結び直す人がぼやけて見えます。黒とかグレーの色をした人が多い季節、肩をすくめて道の端っこを歩く人、道のまんなかを腕を組んで笑いながら歩くふたり。それはうらやましい? カットがうまくいかなかったよ...
小品

やさしさ

どうせ訪ねてくる人はいないから、わたしは人にやさしくする。ねむれないのに無理やり閉じたまぶたの裏で秋が色もなくこぼれていく。境目はきっとどこかにあるから、どうか私が待っていると伝えないでください。目を閉じても開いても、世界は同じ色をしている...
つぶやき

見るもの

みなさんいろいろなものを諦めてきたことと存じます。てのひらからこぼれていく色とりどりのかけらをただ見つめることしかできなくて、あんなにキラキラしてるのにどうやっても取り戻せなくて、せわしない日々に追われて悲しむ時間もなくて、もういいやとなっ...
つぶやき

痺れ

髪がまとまらないときに気安く話しかけてくる人を何とかして取り締まることはできないのでしょうか。ボサってたり膨らんでるのって見ればわかるじゃないですか。そういうときはほっといてってわかるじゃないですか。それを知って何でそんな話しかけてくるんで...
つぶやき

コーディネート

部屋の模様替えって楽しいのでしょうか。ナチュラル、モダン、北欧、和風、あとほかに何かそういう感じのテイストをイメージして、ベース、メイン、アクセサリーとかテーマカラーを決めて、モチーフを選んで、その前に真似できそうな部屋の写真を探して、出て...