そろそろ危ない季節になってきた日傘に隠れたひとはおみずを飲んでごはんを食べるだけで生きていけますから左右はいつもすっきりしていいながめですけど中途半端にクッキーなんかつまむと補い合っていた塩とキャラメルがほどけていくのにひとは自分でつくったものだけではおなかいっぱいにならないってわかってしまいます。夏に向かっていく体温よりも逃げだした正しさをつけっぱなしにして重なった暇な30度から60度の空間をねむって過ごさないようにどこかで買ったコップのふちをなぞってひとつの結晶の奏でる静けさをつかむのです。
お茶に入っているカフェインの量を気にしたりしてだいたいはっきりしないからいちばんきれいなものはすぐになくなってしまうのでした。どこにいたって溶接された手のひらにとらわれてそんな気分のままひとりでに沈んでいくのですからだれにも相手にされなくてじっとしてても息をしたらゆれるからだがわたしのものではないならいま目の前にいるあなたにこれとかすかな熱をわたせばいいですか。勘違いしないで、ただ立ちつくしているのではなく高いところに置かれた希望のようなものを取ろうか迷っているだけなのです。
気まぐれなテーブルについたらかごの中のへんな嘘はちょっとお高めのカレーパンみたいなさくさくもっちり感ですけどかんたんにかみ切ったようにふるまって自分で発音しなおした糸のおわりの合図をちゃんと受け取った店員さんにおまかせしてしまいましょう。晴れて自由の身となってもピアノを弾くまねなんてしないように、人生を狂わせるスイッチはいつでもわたしをねらっているのですから傷跡をさすってる場合ではないのですし、やっぱりライトグレーのシーツはいまのお部屋に合わなかったなとか考えてる場合でもないのです。
