まいにち笑顔をつくるのにいそがしくてそろそろほんとうの笑顔をわすれてもいいころなのにまだちゃんとわらえるみたいですからこんなにたのしそうにひとつになる声にちょっと期待してしまってもぬれた道にかがやく月に照らされるベージュの装いは大半の選ばれなかったひとのなかにわたしがまざったって気にされなさそうだし思い出したいことを数えてはぜったいに必要のないことを真剣にしている姿をばかにされたりはしないって信じてもいいのです、ここでは。
あと1日、たしかめるために外に伸ばした手のひらにのこる熱と晴れ間のあとさきのように、あわててひっこめる指先に気づかれないまま忘れたかったその距離のことは聞かないけどちゃんとわかるのですからいつのまにか過ぎていった時間だっていわなくてもちゃんとわかるでしょう。落ちたシャッターの2、3ページと黒鍵で触れてはいけないところは24時間じゃ足りないから気にしないで、そうして行ったり来たりするシャツだけでつむぐ物語はやがてほつれていくのでしょうか。
きっともっと半袖のまま進めたのかもしれないけど小学校の近くの交差点ではかならず立ち止まってちゃんと左右を確認して、子どものころもっと広かったグラウンドは朝から夕方までの場所でした。しずかな夜は明日をやり直すためにためらいながら横目でながめるだけにして今日も抱えきれない声を出さないように、おとなになった自分のデザインはできるだけフラットに、そういえばおかえりなさいってどんなイントネーションでいえばいいんでしたっけ、どこか落ち着いたひとなら知っていますか。
