空いた時間にまっすぐに差す光が落ち着きのない天気をとおりすぎたらゆったりとした椅子で順番待ち、接近する人差し指にポップコーンとか買っておけばよかったとか口元を気にしてみたり、そこにいるときは紙コップを透かした外のアンテナに本を閉じてみたり、ひとつのところをスケッチしながらときどき小鳥みたいにきょろきょろしてても川辺にすわってるみたいでたのしいのです。ひとりだからひとのことを気にしなくていいというわけではないけれどそのときかかえた気持ちは純度が高いはちみつみたいにとろとろです。
ずっと無言でいたときのかたちと香りはそんなにわるくないと思いたいのですがどうでしょうか、すぐそこのカフェとかじゃなくできるだけ遠回りしているのはだれともおなじになりたくなかったからですけど帽子をかぶり直したのはだれかと目が合う予感がしたからです。立ち上がったときのばらばらでぐちゃぐちゃな画用紙がしずかにかさなってゆるやかなせせらぎになるまでちいさなはさみでわたしのパーツをととのえて、ひさしぶりのカフェオレが今年の秋の印象をおしえてくれるでしょう。
止まっていた息をふっとほどいたらおわってほしくなかった一日もちょっと敬語まじりになってしまうような夕暮れで、どろどろしたものもへんなものもひとつもほしくないからだいぶ前に閉店した安くておいしいカジュアルフレンチがあったところを回ってから(イタリアンになってました)ドラッグストアをふらふらしてるうちに読めない地図もいまならめくれるかもしれなくて、しっとりとまぶたみたいな夜をむかえる前にスマホをチェックするふりをして本屋さんの二階へ、すこしつかれてきたけどまだまだひとりで歩いていきます。
