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BlackAsh | ■ トラブル☆トラブル | 2001/10/31 13:38 |
日々の戯言 | うさんくさいタイトルですが、そうでもしなけりゃやってられません | |
朝、起きてベッドから一歩足を床につけ、立ち上がったその時、「パギッ」と妙な音がして、8000円もするSONYのイヤホンを踏み潰してしまったので、これまでにない強い決意で減量を誓っているんです。今回こそは、という決意で臨みます。並々ならぬ決意で臨みます。割れ物を包んでいるビニールのプチプチ潰しフル・コンプリートで友人とタイムを競う時くらいに、並々ならぬ決意で臨みます。醤油のボトルから醤油差しに一滴の洩れもなく醤油を入れようとする時くらいに、並々ならぬ決意で臨みます。 なお、この強固な決意は、イヤホンは女の子の体重でも容易に踏み潰すことができる、という事実に私が気づいた瞬間、もろくも崩れ去ると思います。 しょうがないので、以前買った2000円くらいのSONYのイヤホンで音楽を聴くことにしたのです。やはり、音が違います。どのくらい違うかということを表現すると、 栗田: 例えば、美味しんぼの栗田さんなら、こんな感じで解説してくれることでしょう。 こんなに違うとは思いませんでした。とても悔しいです。修理したいと思います。すぐに修理したいと思います。この8000円のイヤホンを修理してくれた人には、10万円をあげる人がどこかにいたらいいなと思います。 ていうか、イヤホン部分と線とがほぼ断裂状態ですので、修理よりも新しいのを買ってくるべきでしょう。そう思ったんですが、何せ「究極のイヤホン」ですから、滅多なところでは売っていません。きっと、どこか「隠れた名店」と呼ばれるような電器屋さんにしか売っていないに違いありません。路地裏にひっそりと、地味なのれんをたらし、店の前にはちょっとした植え込みと盆栽が、季節ごとにその装いを変えています。店の中はさっぱりとした清潔感に包まれ、のれんをくぐると、店長や板さんが「いらっしゃいませ」と涼やかな微笑みで迎えてくれるような、そんな、電器屋さんで売っているのです。 探すのが大変です。 そもそも私のイヤホンが壊れてしまった原因なんですが、一言で言って、「部屋がきれいになったから」なんです。 今までは、私の部屋は、控え目に表現して「腐り切ったゴミ貯め」でして、ベッドの脇には、ちょうどベッドに沿うように積まれた本(主に、「シスタープリンセス」「あずまんが大王」「しあわせのかたち」「ちょびっツ」「ももいろシスターズ」など多数)が床を占領していたのです。このような状態ですから、今までは、ベッドの脇に足を一歩踏み出して立ち上がることが不可能だったのです。いつも、ベッドで立ち上がってから、大きく一歩、積まれた本を乗り越えて床に足をつけていたのです。私の左ひざが悪いのは、 そして、毎日使うウォークマンは、イヤホンとともに、帰宅後いつも、積まれた本の上に置かれていたのです。 ところが、昨日、私が大阪出張を終えて、深夜に帰宅し、部屋のドアを開くと、そこはきれいに片付いていました。別世界のようでした。床が見えているなんて信じられませんでした。あまりに信じられなかったので、「あ、すいません部屋を間違えました」と言って、隣の部屋のドアを開けたら妹がオ○○ーをしていたらいいなあと思ったのですが電話をしていてむちゃくちゃ邪険に追い払われました。 どうやら母親が片付けたようで、ベッドの脇に積まれていた本が、全て棚にそろえられています。エロ本も、しっかり作者別五十音順で本棚に入っています。 そして、悲劇が、起こったのでした。 というわけで、部屋をきれいにした張本人、つまり犯人である母親を小一時間問い詰めようとしたら逆に言い負かされ、ついでに会社に遅刻し、来てみたら今日の会議のための会議室を確保していないというミスがあり、あわてて会議室を取るも、会議に同席する同僚に説明を何もしないまま会議に臨んで、同僚にイヤミを言われ、ようやく終わって、リラックスのため靴を脱いではだしになって焼魚弁当を食べていたら、突然ドラネコがお魚をくわえて走り去っていこうとするので、それを追いかけてはだしでかけてくゆかいな私、それを見てみんなが笑ってる・・・ そんな私が、私は好きです。 |
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BlackAsh | ■ 大阪出張プチ旅行記(3回目更新) | 2001/10/30 11:00 |
日々の戯言 | 接続が悪いです・・・ どうなることやら 何とか無事に帰りつけそうです | |
というわけで、今現在の時刻、午前11時くらい。名古屋駅なんですが。 新大阪行きの新幹線の中です。 本日は、大阪日帰り出張の実況中継ということで、このノートパソコンの電源が尽きるまで、行ってみたいと思います。 ええ当然事務のお姉さんは隣にいるんですが。 現在、昨日の遅くまでの残業のせいか、深い眠りについております。普通の座席ですので、なかなかいい感じに私と接触しております。 ていうか、寝顔がかわいいですね。 このために、私はお姉さんをこの出張に誘ったようなもんです。 では、この9時20分東京駅発のぞみ51号の出発直前、私と事務のお姉さんの会話を抜粋します。 当然、トラブルがあったわけですよ。 ありがちの、遅刻、というやつです。 「ひえ〜。す、すいません〜」 うわぁあと2分で発車ですってば。 急いでください。 「ごめんなさい〜」 しゃべってる暇があったら走って。 「だって昨日の残業で〜」 いやだからちゃんと走って。 何も走っている途中にしゃべらなくてもいいんですけど。 あとで言い訳はじっくりと聞かせてもらいますから。 「だ〜。荷物重い〜」 はいはい私に渡してくださいね。 「く、くつがあってない〜」 だから乗ってからにしてって。 「ごめんなさい〜」 わかったから・・・ ふう、何とか間に合いましたね。 「昨日残業させるからねぼうしちゃったじゃないですか〜」 ・・・それはやっぱり私のせいになるんですか。 「・・・す、すいません〜」 いやまあ間に合ったんだからいいって。 どうせ向こうに着いてから少し余裕あるし。 さてと。 パソコンを起動しましょう。まだちょっとだけやっておくことがありますから。 「おべんとおいしい〜」 何だって、まだ新横浜過ぎた時点から駅弁を味わっていますか? 旅情というものを知っていますか? ていうかそれはいったいどこの駅弁ですか? 「朝抜きだったもん〜」 そりゃそうでしょうけど。 「・・・あ〜。そのパソコンの壁紙ヘン〜」 あ。久しぶりに起動したからすっかり取り替えるの忘れてた。 「加護亜依じゃないですね〜」 これは浜崎あゆみのグラビアアイドル時代ですよ。 まだ目が大きくなる前の。 「ぜんぜん違うんですね〜」 整形疑惑もあるくらいだからね。 「みんなに言っておきますね〜。加護ちゃんだけではなかったって〜」 う。それはいいですから、とりあえずご飯食べちゃってください。 お口にご飯粒ついてますよ。 「うひ〜。 ・・・何か今日、とても不安です〜」 え? そ、そんな。 そんなご飯粒ごときで、出張を不安にさせないでくださいね・・・ えーと。 まだお姉さんは寝てます。 ていうか、よく考えたら、この更新ってすごいギャンブルですねあはははは。 電池が切れた場合と、お姉さんにばれた場合、この本日の更新は終了しますので、ご了承くださいね。 ばれたら、更新終了だけでは済まないと思うんですが。 現在午後0時50分。無事に大阪に着いたんですけどね。 今、ビルの下で座って、この文章を打っているんです。 ・・・何で、こうもタイミングよくトラブるか私は? 「わ〜。大阪です〜」 よかったです無事に着いて・・・ 「快晴ですね〜」 そうですね。 ていうかスーツではやや暑いですよこの日差し・・・ 「ごはんごはん〜」 東京出てすぐに駅弁食べて、すぐ眠って、それでまたすぐごはんですか・・・ まあいいです。 何かおいしいところを探してあるんでしょ? 「もちろんです〜」 んじゃあ、お昼に行きましょう。 その前に、会社に電話して・・・ 書類を受け取ってるはずだから、それを転送FAXしておくようよっちゃんに頼んでおいたんだっけ・・・ 電話電話。 は? よっちゃん、お休み? 風邪・・・? 会社に来てないの? え? それちょっと待ってまじで。書類来てます? 来てる・・・ ってそれをFAXしなくちゃいけないんですよ! ちょっと、まじで顔青ざめてきたんですけど。 「どうしたんですか〜?」 よ、よっちゃんが休みだって・・・ 「あ〜。よくサボりますよね〜、彼女〜」 そんなのんきにしてる場合じゃないんですけどこっちは。 FAXしなくちゃ・・・ えーと、うーと、まず先方への電話・・・ 「お昼は〜?」 ・・・そんなの食べてる余裕ないんですけど。 「え〜。ひどい〜」 ひどいって・・・ 私が泣きたいんですが。 しょ、しょうがない。お姉さんとりあえず食べに行ってていいですよ・・・ 集合場所は先方の会社のビルの前ね。 「わかりました〜」 ・・・そこで『いいえ』と言ったってバチは当たらないと思うんですが。 「ぼてじゅうぼてじゅう〜」 ・・・くうぅ。 まじで涙が出そうです。ネタでこうやって書いていられればよかったんですが、本気で、こう、戦慄が走る、という感じなんですよ。 「んじゃあ、行ってきますね〜」 は、はい。楽しんできてください・・・ えーと。電話したし。何とかフォローはできたし。 しかし、私は何か悪いことしたんですか? ほ、ほんとに、これからの本番の仕事が不安なんですけど・・・ 何か、書類忘れてないかな・・・ 何か、め、名刺とか・・・ 名刺はあるな。 はんこもあるし。 ・・・うう、不安だよぉ。 というわけで、こうやって、昼ご飯も食べずに、ビルの前で一人座って、この日記を書いているわけなんです・・・ どうか、無事に、東京に戻れますように・・・ えーと現在午後7時半くらい。 新幹線の中なんですが、ま、もうそろそろ東京に着きますね。 いや、気を利かせて6時くらいの新幹線にしてくれてありがとうございました、お姉さん。 「すやすや〜」 というわけで、またもやお姉さんが隣で眠っている中での更新です。 今お姉さんが目を開けたら、一発で何を書いているかわかってしまう中での更新です。 スリルとサスペンスとはこのことです。 ま、お昼ごろのトラブルでかなり動揺したんですが、何とか仕事をこなしまして。 仕事自体はかなりうまく行った方で、ま、失敗といえば、書類の写しを一部もらってきていないくらいですか。 すいませんFAXで送ってくださいね、先方の担当の方。 ・・・これ見てないと思うんですが。 で、予想以上に早く終わりました。 事務のお姉さんも、おいしいお昼ごはんを食べたようで、とても、とっても上機嫌でサポートしてくれました。 先方も、一応何とか満足してくださったご様子で。 不機嫌だったのは私だけですね。はぁ・・・ で、先方にお茶をおごってもらって。 めでたく、終了。 タクシーでとりあえず新大阪駅の方へ、というところなんですが。 「新幹線は6時くらいなんですけど〜」 うーん、ちょっと中途半端ですね。2時間弱じゃ、何か遊びに行こう、というわけにもいきませんか。 「先方のお茶のお誘いを断らなかったから〜」 だってそんな、せっかくの好意を無にしてはいけませんって。 ていうかあの時、お姉さんちょっと怖かったですよ。 「む〜」 ま、とにかく、駅の方へ・・・ あ、運転手さん。そこまっすぐ。そんで、曽根崎の交差点を左で。 「・・・え〜? 新大阪はそっちじゃないですよ〜」 あ、そこ左ですね・・・ はい。お姉さん、降りますよ。 「〜? 何でこんな中途半端なところで降りるんですか〜?」 いや、曽根崎交差点の御堂筋沿いに・・・ ほら、あった。 「・・・旭屋書店ですけど〜」 そうです。 ちょっと本屋さん寄っていいですか? 「そんなの東京でも行けるじゃないですか〜」 まあまあ。どうせ中途半端で何もできないんだし。 お姉さんもそんなにおなかすいてないでしょ? おいしいものたくさん食べてきたんだから。 「あ〜。なんか言い方にトゲがあります〜」 そんなことはございませんことよ? とにかく、旭屋書店へ・・・ お。おお・・・! 「本屋さんに入らないんですか〜?」 ちょっと待って。 安っ! 安いよ! これちょっと買ってくるから待ってて・・・ 「・・・それ、単三電池ですよね〜」 いや、1本44円(税抜)は久しぶりに見ました。 御堂筋沿いの旭屋書店の隣、カメラのドイの電池はお勧めです。 「・・・あきれた〜。40本も買ってるし〜」 気にしない気にしない。 じゃ、とりあえず、本屋さんへ・・・ 当然、8階。 「・・・マンガだらけなんですけど〜」 お。おお・・・! 二次元ドリームマガジンが平積みに! シスタープリンセスが平積みで全種類! す、すばらしい・・・! 「あたしもう帰る〜」 あ、わかりましたわかりました。 えーとあまりふらふらできませんよね・・・ とりあえず、裏通りでも入ってみましょうか。 大阪のみなさまの生活を知る、ということで。 「・・・真昼間から、なんかヘンなお店の呼び込みのおじさんたちがいるんですけど〜」 あ、曽根崎はそういうところでしたか。 でも、アレもあるはずですね・・・ あ、ありましたね。 「・・・お初天神〜?」 人形浄瑠璃とか歌舞伎の曽根崎心中で有名ですよね。近松門左衛門。 あ、右近の桜と左近の橘だ。 「なんかサラリーマンがいっぱいたむろってるんですけど〜」 何ででしょうね。 休憩しているのかも。 さて、そろそろ行きますか。観光もしたことだし。 「お初天神で観光ですか〜?」 そうです。 何か文句でも? 「む〜」 大阪駅から電車で行きましょうよ。 ・・・やっぱり、東京とは違う雰囲気ですね。 なんか車の運転がすばらしくアグレッシヴだし。 「見ててもこわいです〜。隙間があったら入り込む、みたいな〜」 ですねぇ。 あ、本屋さんだ。 「ちょ、ちょっと〜」 本屋を見たら入らないといられない性分なんですよ。許して。 お、おお・・・! 漫画版『陰陽師』の解説本じゃないですか! あ、『B-GEEKS』も買ってなかった! やっぱ関西に来たら『Kansai Walker』でしょ! モーニング娘。も表紙だし。 そ、そして・・・『引きこもりマニュアル』! えへへ。全部買っちゃった。 重いです。電池と合わせると結構きますね・・・ 「だから東京で買えるものなのに〜」 いいじゃないですか。これもまたよし。 「なにが『またよし』ですか〜。だいたい帰るときになってKansai Walker買ってもしょうがないじゃないですか〜」 思い出の一品。 「わけわかんないです〜。それと、『引きこもりマニュアル』って、引きこもるつもりなんですか〜?」 あ、ま、そんなことはない・・・ と思いますよ、多分。 「仕事はしてもらいますからね〜」 はぁ。やっと大阪駅。電車に乗って、新大阪まで行きましょう。 「あ〜。見て見て〜」 ん? 何ですか? 「エスカレーターです〜」 それが何か? 「右側で立ち止まってますよ〜」 ・・・あ、なるほど。 東京と逆ですね。東京のエスカレーターでは、立ち止まる人は左側、急いでて歩く人は右側ですよね。 「テレビとかでやってたの、ほんとなんですね〜」 けど、すっごい違和感ありますね、やっぱり。 「なんで一駅なのに160円するの〜?」 私もびっくり。 大阪駅から新大阪駅まで、一駅なのに160円でした。何かがっくり。 というわけで、新幹線に無事乗り込みまして。 「疲れた〜。ひっぱりまわすから〜」 はいはいすいませんでした。 「あたし寝る〜」 はいはいどうぞごゆっくり。 ・・・何というか、お姉さんって、すごく自分の欲求に素直ですよね。 「なにか言いました〜?」 いや別に。 ほら、おやすみなさいな。 うああノートパソコンの電池が危ないかもです。 40本の単三電池は何も役に立ちません。 とりあえず、更新更新。 もう少しで、東京ですねぇ。 ま、何とか無事に帰ってこれて、よかったです。 はぁ。私も疲れました。 ていうかおなかがすいていますね・・・ ・・・あ! 私、そういえば今日、大阪来て、何も食べてません! 食い倒れの街に来て、何も食べなかった男が、ここに一人います。 ちょ、ちょっと、涙が・・・ |
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BlackAsh | ■ 出発前夜 | 2001/10/29 23:59 |
日々の戯言 | うああ大丈夫なんでしょうか出張・・・ | |
いや当然のごとく私まだ会社です。 さっき、事務のお姉さんは帰りましたけど。 で、私、明日大阪出張なんですけど。 予想どおり、です。 いや、出張前日、本日のテンパリが。 しかも、朝からずっとです。 「切符、取りましたか〜」 ・・・やべ。 取ってないよ。 「え〜? なんでですか〜。明日ですよ〜?」 いやちゃんと日曜日に思い出していたから大丈夫だって。 「意味ないです〜」 はいそうでしたね。今の今まで忘れてたし。 ・・・悪いんですけど、ちょっと駅まで行って、大至急取ってきてくれませんか? 「時間は〜?」 ・・・やべ。 んーと。えーと。 いいや9時くらいで。 「・・・なんか不安〜」 大丈夫大丈夫。 任せておいてください。 あなたは、おいしいお店をチェックして。 「・・・帰りは〜?」 うーん。 4時くらい。 「は〜?」 え? どしたの? 何かまずいこと言った? 「もしかして日帰りなんですか〜?」 そうですよ。 ・・・あれ? 言ってなかったでしたっけ? 「ぜんぜん聞いてませんよ〜! なにそれ〜!」 うわ。やばい。 「せっかく夜のごはんも計画してたのに〜」 あらら。 す、すいませんです。はい。 「持っていくパジャマも決めたのに〜」 それはあとで教えてください。 「む〜。なんかすごくイヤな予感がします〜 ・・・書類は〜?」 い、今鋭意作成中です。 あ、今までの印刷してファイリングお願いします。 「え〜。ちょっと〜、あとどのくらいあるんですか〜?」 えーと。 パワーポイントであと30枚くらい・・・ かな? 「今日中にできるんですか〜?」 やります。 ていうかやらないとまじでクビです。 「なんでもうちょっと前からやっておかないんですか〜?」 あ、そんな責めないで。 ほら、いろいろと他のも・・・ 「信じられない〜。あたし行くのやめていいですか〜?」 う、わ、あ・・・ ち、ちょっと、まじでそれナシね・・・ お願いします。助けてください。 「そうやっていつもいつもあたしに頼んでばっかりで〜。あたしだって自分の仕事あるんですからね〜」 うへぇ・・・ むっちゃ怒ってますよ。 チョ、チョコレート食べます? 「むだ口禁止〜!」 あの、口調がほわほわしてるのに、その、め、目が・・・ 「禁止〜!」 ゴッ うギャッ ほ、本の角はひどいと思う・・・ 「なんですか〜? 口ごたえしてるヒマあるんですか〜?」 ・・・本気で怒ってますって。 こ、これは切羽詰まってきたかも。 いや、今日中には上がるんですけど、そんなのもう問題じゃなくて。 お、お姉さんがいつ大爆発するか、がリミットです。 「ほら〜。シャキシャキやる〜!」 ひー。 何だかSMのMだよこの状ky ゴッ ・・・! つ、痛烈です。 これは社内暴力なのではないでしょうk ゴッ ・・・!!! 出張する前に死ぬんじゃないかと思うんですけど。 で、まあ、何とか書類も上がって。 全部印刷して、ファイリングも完了して。 さっきなんですけどね、終わったの。 事務のお姉さんも無事に帰って。 さて、あとは私も、先方にちょっとしたFAXを送るだけ・・・ あ。 FAX・・・ だから何回も言うけど、私FAX送れないんですよ・・・ 今、この文章を書きながら、まじで顔が引きつってきたんですけど。 いや、最初は、まず落ち着こう、と思って、この日記を書き始めたんですよ。 切羽詰まった状況を書いてて思ったんですよ。 逆効果、っていう言葉を。 うおおだめだよどんどん切羽詰まってきてるよ。 ぜんぜん落ち着かないYO! ていうかそんなことしてるくらいだったらFAXの操作方法読めYO! あーん事務のお姉さーん。 帰ってきてー! うわーんうわーん・・・ くすん・・・ くすん・・・ 今、会社の近くのコンビニから帰ってきました。 ええもちろんコンビニのお兄さんに操作方法を教わりつつ先方にFAXしましたが何か? |
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BlackAsh | ■ 不定期連載〜ファミリーマートで捕まえて 第9回 | 2001/10/29 00:45 |
日々の戯言 | ◆第1回〜第5回◆、◆第6回◆、◆第7回◆、◆第8回◆、◆Interlude◆はこちら | |
今日の東京は、午後から強い雨でした。 それでも、ノートンアンチヴィルスのソフト使用期限が切れてしまったので、私は、秋葉原にそれを買いに行きました。途中、LAOX Computer館がリニューアルオープンしていて、1階の本のコーナーが、旧LAOX MAC館の場所に移っていたことに驚いたり、話のタネに、後楽園で行われていたコスプレ大会をちょっとのぞいてみたり。雨の中、いろいろ久しぶりに外を楽しんできまして。 そして、家への帰り道。午後6時ころ、夕闇が徐々に空を覆ってきます。 最近、用事がなくて通り過ぎるだけだった、家の近くのファミリーマート。看板の光が、雨にぬれて輝いて。 あの女の子は、いるでしょうか。 セミロングの黒い髪を後ろで二つに束ねてファミマの制服を着た、あの女の子。 ファミマが見えてきます。 店の前の煙草の自動販売機の前に、人影が。どうやら、煙草を補給しているよう。 その人影が、見慣れたシルエットになると、自然と笑みがこぼれます。 あの女の子が、煙草のカートン箱を持って、一生懸命、自動販売機に入れていました。 雨だから、足音も聞こえません。念のため、傘を深く持って、自分の顔を隠しながら。 そのまま、こっそり、近づいて。後ろから。 「元気ですか?」 「ひゃっ!」 女の子が、思い切り、びくん、と身体をふるわせて、煙草の箱を取り落としました。 くるり、と、振り向いて。 「うあぁ・・・ び、びっくりしたよ〜」 その一瞬、いつもの敬語まじりのしゃべり方ではない、自然な彼女が垣間見えて。 「ひ、ひどいです。び、びっくりしたぁ・・・」 「あはは、ごめんごめん」 「んもう・・・」 ちょっと唇をとがらせて、女の子は、落とした煙草の箱を拾いました。 そして、それを、胸に抱えて。改めて、私の前に立ち、私を見て。 ぴょこん、と、いつものお辞儀。 「お久しぶりですっ。いつもありがとうございますっ」 さっきむくれてとがったばかりの唇が、すうっ、と自然にきれいな三日月の弧を描いて。 眼鏡の奥のやさしい瞳が、うれしい、と、心のさざなみが自然にこぼれ出てきて。 それは、世界で一番の、極上の微笑みでした。 そのまま傘をさし続けている私に、女の子が、ちょっと首をかしげました。 「あ、あの。今日は何かお買い物は・・・?」 「うん。ちょっと、煙草」 女の子が、開けっ放しになっている煙草の自動販売機と、持っている煙草の箱を、くるくる、と交互に見て。 「うわぁ! す、すいませんっ。い、今すぐやりますっ!」 「ああ、いいっていいって」 「あの、店内にもございますので・・・」 「ううん。こっちがいいな」 「ひえぇ・・・ す、すぐに閉めますっ」 あたふたと、煙草の箱を入れようとするけれども、箱のサイズがちょっと大きくなった、マルボロ・メンソール。どうやら彼女の手が付いていかないようです。 「あ、いや。ちょっと・・・ あの、ゆっくりでいいから。全部入れてからで、いいから」 「でも・・・」 言いかけて、女の子が、まるで何かを感じ取ったように、ゆっくりと振り向いて、私の目を見ました。 念を押すように、私は、彼女に向けて、うなずきます。 「・・・ね?」 女の子は、ひとつ息を小さく吸い込んで。 何かに、思い当たって。 煙草の箱を胸に抱いたまま、うつむいて。 「・・・うん」 一言だけ、細い声で、つぶやいて。 ゆっくりと、ひとつひとつ、煙草の箱の感触を確かめるように、挿入口に入れ始めました。 そうしながら、また、私の視線が、彼女のそれと、からみ合います。 ・・・これで、お話、できるよね。 ・・・うん。 また、ひとつ、煙草をゆっくりと入れます。 私が傘をたたんで壁に立てかけたのを見て、女の子が、また、うつむいて笑いました。 「えへへ・・・」 それは、誰に向けた、というわけではなく、女の子の心が、そのまま外に、ころころっ、と転がってきたような、そんな自然な微笑みでした。 女の子の足元に置かれた煙草のカートン箱がなくなるまでの、短い時間。 雨の音が、普通は人を静かにさせるのでしょうけど。 「あの、この前のプレゼント、ありがとうございました。ちゃんと、かごにいれて、飾ってるんですよ」 「喜んでもらえてよかった。どんなのがいいか、わからなかったからねぇ」 「お部屋にもぴったりで。 ・・・何だか、知ってたみたい」 「ふうん・・・ 今度、お邪魔させてもらおうかな」 「え、ええっ・・・!」 落ちる煙草の箱。私はそれを予想していました。 店の前に敷かれたタイルの床に落ちる前に、見事にキャッチ。 「う・・・ す、すいません」 「ほんと、よく落とすよね。商品をそんなに落としちゃいけないよ?」 「あうう・・・ 店長にも言われてるんですぅ。あまり、いじめないでください・・・」 「あはは。やっぱそうか」 「むぅー。『やっぱ』はひどい・・・」 顔が赤くなっているのは、むくれたせいでしょうか、それとも、こうやって、一緒にたくさんしゃべっているからでしょうか。 「今日は、どこにお出かけだったんですか?」 「ちょっと秋葉原まで、パソコンのソフトを買いに」 「へえ・・・ 何ですか?」 「ウィルスのチェックソフト」 「あ、最近多いらしいですよねぇ。あたしよく分からないんですけど・・・ なんだっけ、あの、 ・・・メリッサ、とか言いましたっけ」 「あはは。それはもうだいぶ前の話だよ。最近新聞に出たのは、サーカムとか、コード・レッド、ニムダかな」 「うう・・・ わからないです。詳しいんですね」 「・・・いやそうでもないけど。ま、感染したら怖いから」 「あたし、メールとかしかやらないから・・・ 大丈夫ですよね?」 「わかんないよ? ニムダは、ホームページ見ただけで感染する場合もあるから」 「ひえぇ。怖いですね・・・ 今度、できたら、教えてほしいです」 「厳しいよー。基礎から叩き込んじゃうよ?」 「うわー」 クラクションの音も、今日は気にならず。 カシャン カシャン でも、煙草は一個ずつ、でも確実に、減っていくのでした。 「・・・」 ちょっと、女の子が、手を止めて。 カシャン 最後の一個が、自動販売機に、収まりました。 ちょっとだけ無言になった二人の間に、雨の音が割り込んできます。そういえば雨が降っていた、そんなことを思い出したり。 「・・・終わった?」 「・・・う、うん。 ・・・終わっちゃった」 「そっか」 あとは、自動販売機を閉めるだけ。 女の子は、のろのろと、自動販売機の扉のカギに、手をかけます。 また、手を止めて。 私を、そっと、見上げました。 小鳥のひなが、夕刻ひとり巣に残されて、徐々に忍び寄ってくる秋の夕闇の気配にふるえるような、眼鏡の奥の、彼女の瞳。 ふと気付くと、手が、伸びていました。 私の左手が、ゆっくりと、女の子の頭に添えられました。 「・・・ふあっ」 一瞬、ぴくっ、と身を引きかけて。 そのまま、彼女は、子猫が夜の眠りにつく時のように、そっと、瞳を閉じました。 おおきくひとつ、息をついて。 「・・・うう」 言葉にならない心が、自然と口からもれてしまって。 「・・・また、お話しようね」 こくり、と、女の子がうなずきます。 「・・・また、来るからね」 こくり、と、女の子がうなずきます。 「・・・まってて、ね」 こくり。 そのうなずきは、一番大きくて。 そして、女の子は、瞳を閉じたまま、彼女の右手で、頭に添えられたままの私の左手をさぐって。 彼女が、誕生日にキスした、私の左手の薬指を。 きゅっ、と、一回だけ、やわらかく、握ったのでした。 いつの間にか、私の左手は頭から外れていて、にっこりと私を見上げる彼女がいました。 「ありがとうございます」 「・・・あ、ああ」 「ほんとうに、うれしいんです・・・ ほんとう、に」 「そ、それはよかった」 私の方が、ぎこちなくなってしまいました。 にこにこと笑う彼女を見ていると、こっちまでうれしくて。 いつも、私に元気をくれる、ファミリーマートの女の子。 「・・・あ。煙草、買うんでしたよね?」 「あ、そうだったね」 すっかり忘れていたんですが、しかたありません。家に、買い置きの煙草が二箱くらいあるんですから。 「今、閉めますねっ」 女の子は、自動販売機の横にいる私に笑いかけながら、扉を閉めようと、手に力をこめました。 雨。 下はアスファルトではなく、タイル敷き。 そして、自動販売機の扉は、結構重い・・・ ま、まさか。 ズルッ 「・・・ひゃっ!」 彼女が叫び声をあげる直前から、私は動いていました。 足を滑らせた彼女が、うつぶせに倒れてしまいそうになり・・・ 寸前、私は彼女を背中から抱きとめることができました。 ほっ、と安堵のため息が、私の口からもれて。 「うひゃあっ! うわ、うわ・・・」 抱きとめられた女の子が、あばれだしました。 「は、はな、離してぇ・・・」 訳もわからぬまま、私はあわてて彼女を立たせると、ぱっと手を離しました。 「う、うう・・・」 真っ赤になった彼女が、うつむいて、自分の身体を抱きすくめて。 特に、その制服に隠れて目立たないけれど、ゆるやかにふくらんでいる、胸あたりを。 あ、ああ・・・ そういうこと・・・ か。 「・・・うう、ご、ごめんな、さ・・・ い」 そうつぶやくのが精一杯で、女の子は、恥ずかしさで身をちぢめてしまいます。 二つにまとめられた髪も、恥ずかしそうにうなだれていて。 ・・・ここは、普通にしてた方がいいかな。 くすくす笑ってしまいそうになるのをどうにか抑えて、私は、女の子に話し掛けました。 「大丈夫? 怪我はなかった?」 こくこく。 「気をつけないとダメだよ? 雨で滑るんだから」 こくこく。 「ここ、閉めていい?」 こくこく 私は自動販売機の扉を閉めました。ガチャン、という音が、ようやく彼女に落ち着きを取り戻させました。 「う、あ、あ・・・ す、すいませんっ!」 「ほら、カギ、閉めて」 「は、はいっ」 一度、カギが引き抜けなくて、あたふたしてもう一度、今度はやっと、引き抜けて。 空になったカートン箱を拾うと、女の子は、私にお辞儀をします。 「う、あ、ありがとうございましたっ」 「いえいえ・・・ あ、めがね、ずれてるよ?」 「ひええ・・・」 ちょっと大きめのめがねを直して、カートン箱を胸に抱いたのは、きっと完全に照れ隠しです。 「あ、あの。今日は楽しかったですっ」 「そうだね」 財布を取り出しながら、私は彼女に笑いかけます。 「また、来るよ」 「は、はいっ!」 最後のお辞儀は、いつもより勢いがあった、そんな気がしました。 |
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BlackAsh | ■ 中途半端 | 2001/10/28 14:08 |
日々の戯言 | 中途半端に雨が降ってます 秋葉原に行こうと思っていた決心が、ぐらついています | |
朝起きてすぐに文章を書き始めたらどうなるのか、ということで、午後0時30分起床の5分後、午後0時35分の今、こうして文章を書いてみているんですが、何だか結構普通に書けているのでつまらないです。ただちょっとだけキーの打ち間違いが多いくらいです。どうせ私のやることは中途半端です。最近の駄菓子ブームに懐かしくなって、ほんとうに久しぶりに買ってみたチョコボールを開けたら「銀のエンゼル」が出てきた時くらいに中途半端です。引越しのバイトの履歴書の資格の欄に「英検3級」と書いた時くらいに中途半端です。ついでに今起きた時間も、休日の今日、特に早いとか遅いとか突っ込むような時刻でもなく中途半端です。私の人生中途半端です。 こんな中途半端な私ですが、一時期は、物事を何とかして徹底してやろう、と決心したことだってあったんです。例えば、この世界を完全に制覇してオレ様のものにしてやろう、とか。決心はしたんです。ただ実行に移せていないだけです。 あと、横断歩道は白いところだけを踏んで渡ろう、とか、平積みの本を買う時は一番上から取らないとか。 激しく微妙な決心です。 えーと、何か完全に達成していることはあるんでしょうか私・・・ 「風の谷のナウシカ」の漫画版は全巻購入しました。でもビデオは、製品版そしてテレビ録画したものすら持ってないです。 昨今の陰陽師ブームの火付け役となった「陰陽師」(原作夢枕獏・漫画岡野玲子)の漫画版は、1巻初版(帯付)から全部持ってますが、原作の夢枕獏の小説は持っていませんし、最近公開した映画も見ていません。 CDを焼く時に使うCD-ROMのメーカーは全て「太陽誘電」で統一してます。でも時々「Imation」が混じっています。あっ、この例は、「Imation」が「太陽誘電」のOEM(委託を受けることによって、委託した企業の製品を製造、販売すること。要は外見は違うけど中身が同じ製品ができます)であることを知らない人にはわかりませんね。結構的確だと思うんですが、万人にわからない例えを持ってくるところが激しく中途半端です。 このままだと、ほんとうにこのまま私の人生中途半端になってしまうんでしょうか。そう思うとがっくりきます。わりとがっくりきます。行きつけのラーメン屋でチャーシューがいつもより一枚少なかった時くらいにがっくりきます。缶ジュースのプルトップが固くて開けられなくて、しかたなく50円玉を差し込んで開けようと思ったら手が滑って自動販売機の下に転がり込んでしまった時くらいにがっくりきます。今でも憶えています。新宿歌舞伎町一番街のゲーセンの前の自動販売機です。まだあるでしょうか私の50円。 起き抜けで中途半端に上がり切らないテンションです。 しかも、起き抜けとか言いながら、更新時刻が午後2時過ぎであることからもわかるように、第4段落の前に、お昼ご飯を食べてコーヒーを飲んでひとっ風呂浴びてから続きを書いている私の中途半端っぷりに乾杯です。 しょうがないので、これから秋葉原に行って、「ノートンアンチヴィールス」を買ってきます。使用期限が切れたので。 ここで強烈なエロゲーとかを挙げてオチに持っていかない中途半端さが、私の愛すべきところなのかもしれません。しかも、展開があまりに中途半端なのでこの文章をなかなかオチに持っていけないところなんかがたよりなくて、世の婦女子の母性本能をそれなりにくすぐるかもしれません。 というわけで、婦女子の皆さん、こんな中途半端な私が、中途半端なお付き合いをしたいアナタを、中途半端に募集しようかと思います。中途半端にラヴラヴかつ中途半端にハートフル、時に中途半端に淫靡に、時に落ち込んだアナタを中途半端に励ましていきます。中途半端ですので、募集しておきながら返事も返さないかもしれませんし、もしかしたら募集自体が中途半端に嘘かもしれません。 それでもよいアナタ、 中途半端な交際を目指して、 メイルミィ!!! 「メイルミィ!!!」とか書いておきながらアドレスを入れていないところが中途半端でいいんじゃないかと思う今日この頃。 |
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BlackAsh | ■ ボーリング雑考 | 2001/10/27 18:18 |
日々の戯言 | もうきっと投げれないでしょう 私の投法はいろいろ無理がかかるから・・・ | |
ボーリングの起源は、紀元前6世紀のメソポタミア地方までさかのぼるらしいです。何でも、子供のお墓の中に、9本のピンと石のボールが入っていたとのこと。きっと、ボーリングがほんとうに好きな子供だったと思われます。 私も、ボーリングに一時期はまってました。それこそ毎日毎日、来る日も来る日も玉を転がし続けました。熱が昂じて、駅で、傘でゴルフのスイングをするおじさんたちに混じって、シャドウ・ボーリングをするほどでした。 それでも、あまりの転がし過ぎに身体がついていかず、ある日、ついにボーリング場で倒れてしまったんです。そして、駆けつけたボーリング場のオーナーに、 「パトラッシュ・・・ 疲れたろう・・・? ぼくも、疲れたんだ・・・ なんだか、とっても眠いんだ・・・」 と言葉を残して、こときれてしまったんです。 今、私のお墓の中にも、ボーリングのピンと、マイボールが入っています。マイボールには、 「☆Ai Kago☆」 と筆記体で刻まれています。そして、もうひとつ、私の夢が書いてあるのです。 いつか、世界で一番のオルガン奏者になる と。 というわけで、お墓の中からこんにちは。あ、お墓には電源がないゾ、と心配してくれたアナタ、この文章はモバイルで打っているので大丈夫です。もうすっかりゾンビですが、時々ずるりと地面から這い出て、近くの民家でこっそり充電してます。同じようなゾンビが結構いるもんで、世間話もはずみます。今の悩みは、ノートパソコンのキーボードに腐った自分の肉がいっぱい入ってしまって、打ちにくくなってきていることです。 えーと何の話でしたっけ。あ、そうそうボーリングの起源が云々でしたね。 で、ボーリングは、その後ドイツあたりで宗教的な儀式として行われたようです。ピンが倒れれば、罪が赦される、みたいな。 ということはですよ? キリスト教全盛の当時のヨーロッパでは、もうボーリングに命がけです。みんな必死にボールを投げて暮らしていたんですね。きっと街では、 「よっしゃあっ! ストライクっ! オレ完璧に無罪!」 とか、 「・・・あああ1ピン残ってしまったわ。あたし、もう・・・ 汚された女なのね・・・」 などと、まさに悲喜こもごも、一投により人生が左右されるドラマティックな展開が繰り広げられていたに違いありません。 こんな風に、宗教的な意味合いが強かったボーリングですから、ドイツ・スイスあたりで広がった、かの宗教改革でも影響は免れませんでした。宗教改革で大活躍したマルティン・ルターは、 「ボーリングのピンの数は9本でなければならない」 と主張したそうです。 いちいちちょっかいを出すのが好きなおじさんですね。何が「9本でなければならない」ですか。私はキミの秘密を知っているのだよ? キミは、ローマ法王から破門されたり、いろいろ迫害を受けて、すごく悩んでいたね。いつもいつも、ストレス解消のため、暴飲暴食を繰り返していたよね。 おかげで、キミは便秘による痔に悩まされていたんだよね・・・? 毎日毎日トイレで何時間も”フン”闘して・・・ そのころキミが友人に宛てた手紙を、私は持っているよ? 「私は一日中、トイレにすわって聖書を読んでいる」 聖書には「神」の言葉が宿っているんじゃないのかねルターくん。そんな大切なものを不浄の場所に持ち込んでいいのかね。 あ、いいのか。まさに『紙』に書かれた『神』の言葉だからなあはははは。 まったく恥ずかしくなかったのかねルターくん。 私は今猛烈に恥ずかしいよ。 『”フン”闘』とか『紙に書かれた神の言葉』とか上に書いちまって、かなりすべりまくっているからね。 で、まあ、ボーリングはいつの間にかレジャー化したんです。 現在では、友人たち、また恋人たちが楽しむゲーム。あ、もちろん一人でもOKですよ♪ というわけで、私もちょっと久しぶりに投げてみましょうか。いやあもう死んでから1年振りくらいになるからなぁ。うまく投げれるか・・・ あ、私の投げ方ですけど。 普通の人は、ボーリングの玉にあいた穴に、中指、薬指、そして親指を入れますよね。 私は、親指を入れないで投げるんですよ。当然ボールは2本の指では支えきれませんから、手首を曲げて、抱え込むようにして持つんです。 そして、それを、手首を曲げたそのままの態勢で、抱えた手のひらでこするようにして、投げるんです。 やや左側に立って、狙う場所は、右側のガータ。 放たれたボールは、そのまま右側のガータへ向かい・・・ レーンの真中あたりで、見事に左へと曲がるのです。 ゆるやかな曲線を描き、ボールは転がります・・・ 左側のガータへと。 いや曲がりすぎるんですよ。 特にレーンにワックスがかかっていないと、もう曲がる曲がる。 ま、でもウケを取るにはかなりイイので、それでやってます。 さて、行きますよ。 まじめに、それこそ、宗教的儀式のように。 これでストライクが取れれば、私の罪は全て赦されるのです。ゾンビから人間に戻れるのです。 神様、見ていてくださいね・・・ 私の、魂を込めた一投を・・・! えいっ! あ。 腕がもげました。 そっか、腐り過ぎてたんだ。ゾンビだからね♪ あああ・・・ そのまま玉に腕がくっついたまま転がっていって・・・ イェア! ストライク! もげた腕で何本か倒したけどストライク! 『それ無効な』 え? 神様そんなっ。 だめですか? まだ私ゾンビですか? うああ・・・ 人間になって、お墓じゃなくてお部屋で、デスクトップパソコンを使いたかったのに・・・ 悲しいです。 でも、しょうがないのでお墓に戻ります。 今日も、ノートのキーボードにゴミとか肉が詰まっていきます。ひっくり返してふるい落としてます。 そんな涙ぐましい努力の中、本サイトは運営されているのでした。 |
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BlackAsh | ■ Watch : テキストサイト界近況 ←最新版はこちらへどうぞ | 2001/10/26 23:24 |
日々の戯言 | コンテンツとして再掲しました 最新版はこちら | |
コンテンツとして再掲 最新版は◆こちら◆に掲載中です |
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BlackAsh | ■ 睡眠はきちんととりましょう | 2001/10/26 01:39 |
日々の戯言 | やりたい事沢山あるのに時間がないのは本当に悲しい。 まじ、会社週休3日制にならないかなぁ。 ・・・ならないよなぁ。 | |
最近まともな生活してない気がするんです。 特に睡眠。 数日前のコメント(朝まで家で仕事して徹夜で会社行った話)のように仕事が忙しいってのもあるんですが、本当の理由はやりたいことが多すぎて寝る時間が惜しいんです。 昨日のヘルシングをもう一度見たり、今日買ったGBAの「ヒカルの碁」をやりたかったり、椎茸の栽培をしたかったりするんですよ。 いや、最後のは嘘です。(笑) でも会社勤めの身としては、やっぱり寝ないとまずいんですよね。 というわけで今日はきちんと寝たいので、他の人がどんなことして眠りにつくのか調べてたんです。 「◆あなたはどんな眠り小物をつかっていますか◆」 このアンケート結果を見ると 1位 本・雑誌・マンガ 62名 2位 CDラジカセやラジオ 58名 3位 枕・クッション 55名 などを使ってみんな寝てるようですね。 僕は3番目の枕・クッションがいいですね。 なんか、これ選んだ人の大多数の意見の「抱くと安心する」がとても共感できるんです。 そう、この「抱きしめる」が今の僕の睡眠に足りないものなんですよ。 だって想像してみてください。 ようやく仕事を終えて、パソコンの電源を落として、振り向く僕。ちょっと話がずれてる気がしますが・・・。 いいと思いません? 僕はもう布団に入りたくなってきましたよ? 布団(の中で寝てる生あいぼん)が俺(の睡眠)を待ってるんですよ? というわけで、生あいぼんが待ってるので、と今日はもう寝ることにします。 「ヒカルの碁」やってから。 |
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BlackAsh | ■ 初勝利・・・? | 2001/10/25 18:41 |
日々の戯言 | というわけで、すねに打撲、そして財布が薄くなるという被害はでましたが、 何とか勝利、と言っていいんじゃないでしょうか | |
今、私と事務のお姉さんは、二人で仲良くぐったりです。 あーあ。お姉さんはもう机にべったりとうつぶせてしまって。 「だ〜。つかれたです〜」 あ、いつものほわほわ感もちょっとお疲れ気味。 しかし、ほんとに疲れました。 何だって今日一日でFAXをこんなにたくさん送らなければいけないのですか? 「人差し指が痛いです〜」 ダイヤル・ボタンの押し過ぎ? それはオーバーだとしても、確かに今日はひどかった。 20通までは数えていたんですけどね・・・ 「い〜かげん自分で送ってくださいよ〜」 いやこっちもね、FAXヘッダ(頭書)をいちいち作ってたからさ。 何にしろほんとお疲れさま。 「これから残業ですよ〜」 ・・・昼間できなかったからね、仕事。 「せっかく今日は買い物いこうと思ったのに〜」 私も、服でも買いに行こうと思ってましたよ。 お姉さんは何を買うつもりだったんです? 「ぶっとばす〜」 ・・・え? まじ? なぜ私ここでぶっ飛ばされなければいけないのですか? いや忙しくしちゃったのはそりゃ悪かったけど何もそこまで・・・ 「ちがいますよ〜。フット・バスです〜」 ・・・こんなベタベタな聞き間違いって許されていいと思います? 本気で間違えたんですけど。 やっぱり、いつもお姉さんに迫害されていて、私はびくびくしてるんでしょうねぇ。 まるで野に住むうさぎのように。 「・・・ぶっとばしますよ〜」 あ、今度は聞き間違いじゃないですね。 ・・・うううごめんなさいだからそのボールペンを逆手に持つのやめてぇ。 「疲れてるときにくだらないことをいわないでください〜」 わかりました・・・ で、フット・バスですか。脚の血行をよくする足浴のやつですよね。 「そうです〜。あれで健康になるんです〜」 冷え性には効きそうですけど。 疲れも取れますか、あれは。 「友達が、すっごいいいよ、って〜」 なるほど。 フット・バスで疲れを吹っ飛ばすわけですね・・・ うあっ・・・ す、すねを蹴るなんてひどい。 「さっきぶっ殺すっていっといたから〜」 ・・・私これから殺されるんでしょうか。 イヤです。まだ私も残業あるのに。 「残業できなくしてあげましょうか〜」 ・・・イヤン何だかその言い方ちょっといやらs うぎゃ や、やりますね・・・ 同じところをピンポイントとは。 「あ〜もう〜。ど〜してくれるんですか〜」 うああ何をどうしたらいいのかわからないけど悪かったです。 おわびと言っては何ですが、来週の火曜日、大阪に行きませんか? 「・・・え〜?」 私、出張が入ってまして。 いや金曜日に入れられなかったのは残念だったけど。 一人補助でつれてってもいいらしいんですよ。 「え〜。どうしよ〜かな〜」 大阪で食い倒れましょうよ。 ね? 「え〜。大阪ですよね〜。めんどいかも〜」 ってむっちゃ顔がうれしそうなんですけど・・・ 「む〜。そんなことないです〜」 あはは悪かったです。 で、どうします? 行きますか? だめだったら他の人に早くコンタクト取らなければいけないので・・・ 「しょうがないな〜。行ってあげますよ〜」 はい決定。書類は全部こっちで整えておきます。あとは現場で助けてくださいねー。 「わかりました〜」 うわむっちゃうれしそうに笑ってるんですけど。 これは初勝利ですよ? 出張、最初は男の同僚と、もしかして下手をすると独り淋しく新幹線だったんですが、これでお姉さんとのでぇとをゲットですよ? 会社の金で堂々真っ昼間からでぇとですよ? 仕事で疲れさせて隙ができたところを見事に討ち取る・・・ 完璧です私。 「あ、もちろんおごってくれるんですよね〜」 ・・・と、当然ですよ。もちろん! お姉さんは、何か気になるお店とか選んでおいてくださいねっ。 痛たた・・・ 結局タダでは負けてくれませんでした・・・ |
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BlackAsh | ■ 少年マガジン「モー娘。特集」 | 2001/10/24 21:44 |
日々の戯言 | 少年マガジンで「モーニング娘。特集」が掲載されてました 今日、初めて少年マガジンを買いました | |
今日の少年マガジンで、加護亜依の嫌いな色が「むらさき色」であるということがわかって、かなりヘコんでいます。相当にヘコんでいます。この世の終わりが来たかのようにヘコんでいます。むしろこの世が終わってもあの世でヘコみます。 ヘコみながら死んだ人は、天国に行くのか地獄に行くのかどっちですか? 天国ならば、その幸せな晴朗とした雰囲気を、「はぁ・・・」とため息をついてぶち壊しますよ? みんなが笑い踊る中、一人部屋の隅っこで体育座りでヘコんでますよ? 地獄ならば、かまゆでされたてって、大きな岩を転がし上げてたって、ただ「はぁ・・・」とかため息をついてひたすらヘコんでますよ? 地獄の責め苦なんてぜんぜん問題になりませんよ? え? 両方とも拒否ですか? どっちにも行けませんか? もしかして私不老不死になりましたか? とまあ、うっかり不老不死になっちゃうほど、ヘコんでいるのです。 「むらさき色」は、私の好きな色なんですが、それに加えて、本サイトのゲストブックで、私Blackが書き込んでいるその色は、全部「むらさき色」なのです。これでは、加護亜依がBlackAshを見て 「うわぁめっちゃおもろいやん! 特にこのBlackさんサイコー! ていうかLOVEって感じ?」(加護亜依は奈良県出身。音読の際には奈良のイントネーションを厳守。なお、後半部分がもろ東京風味になってる点は無視すること) と思い、記念の書き込みをしていこうとゲストブックを訪れても、私からはレスがつけられないのです。もしレスをつけたとしても、 「えー、何でBlackさんむらさき色使うてんねん。がっかりや」 と失望されてしまうのです。 ていうか、その前にBlackAshのサイト全体がむらさき色を基調にしてます。これでは、もし加護亜依が 「なにこのBlackAshってー。見てみよー」 とリンクをその愛らしい手で☆クリック☆(カチッ♪)しても、いきなり広がるむらさき色に、 「何やここ。むらさきばっかや。あかん」 と言って見てもくれません。 まあその困難をくぐりぬけてですね、加護亜依がこのサイトを見て、私宛にメールを出して、いきなり二人オフとかいう話になったとしてもですよ? それで、スポーツの秋だし、ちょっと何か活動的なことをやろう、という話になったとしてもですよ? 加護亜依の好きなスポーツは、「長距離と大なわとび」だそうです。 私むっちゃ長距離苦手だって。彼女が晴れやかににっこりと笑って、 「ねえBlackさん、長距離走しましょ?」 とのぞき込むように見上げられても、私は、 「・・・いや、じっちゃんの遺言で、長距離走だけはやっちゃいけないと固く禁じられているんだ・・・ 長距離走はだめなんだ・・・ じっちゃんの名にかけて!」 と断るしかないのです。 代わりに「大なわとび」をしようとしても、二人オフなので、ただ二人で縄を回すだけしかできません。飛ぶ人がいないのです。ただひたすら、大なわとびの縄を回す加護亜依と私・・・ 夕焼けをバックにすると結構シュールです。むしろこれを希望です。 最後に、加護亜依が芸能界に入ったきっかけを訊いてみましょう。 亜依さん、芸能界に入ったきっかけは何ですか? ASAYANのオーディションです。←少年マガジンの記事抜粋 違うだろ? そんなのわかってるだろみんな? 記者が訊きたいのはそういうことじゃないだろ? 確かに少年マガジンの記者の訊き方もいいとは言えないけど、こう、もっと何か、そう、「みんなに夢を与えたい」とか「小さいころから歌手になりたくて」とか、そんな感じのがいろいろあるだろ? ・・・ちょ、ちょっと待て。 同じような回答が他のメンバーにもあるな・・・ 芸能界入りのきっかけは何ですか? 「オーディションです」(飯田) 「ASAYANオーディションに応募して、モーニング娘。のメンバーになりました」(石川) 「ASAYANでモーニング娘。の追加募集を見た事」(吉澤) 「オーディション(なんとなく)」(後藤) 「モーニング娘。LOVEオーディション21」(高橋・紺野・小川・新垣←以上4人新メンバー) この世の終わりです。あの世にも逝けないようですので、三途の川で石を積みながらヘコみます。ヘコー。 |
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BlackAsh | ■ 道を訊かれて | 2001/10/24 14:23 |
日々の戯言 | 午後の息抜きに、ちょっとした短文をどうぞ | |
昼ご飯を終えたついさっきのこと。 会社の入り口あたりで煙草を吸ってたら、いきなり背の高い男の人に道を訊かれました。 「Excuse me, but could you tell me the way to the...」 (超訳:やあ、ちょっといいかい? 悪いんだけど道を教えてもらいたいんだ・・・) ていうか、何で外国人の話を訳す時って、いつもすごいフレンドリーな口調になるんでしょうね。 うおお外国人だ! ていうかすごくスーツが似合ってるよキミ! いややっぱりスーツは洋装だ。肩幅が広くてバディ(Body)が三角形で足が長い人じゃないと着こなせないんだ。ずん胴短足の日本人じゃいくらがんばったってこうはいかないよ・・・ というところに目が奪われていて、肝心の「the way to the...」の後、つまり教えてもらいたい場所を聞き逃しました。 しかたないので、 「Oh, sorry, but I'm stranger, too.」 (超訳:あら失礼。あたしこのあたりよく存じ上げなくってよオホホホホ) と、自然を装ってさわやかに告げました。極めて自然かつさわやかでした。この時の私の表情を誰が見ても、ああ不案内なんだな、と激しく同意してしまうような、完璧な物腰でした。すぐ後ろのビルへの入館カードを、堂々と首からぶら下げていたことはこの際無視します。その外国人と話している途中に、同僚がビルに入っていったので、ちょっと挨拶したこともこの際無視します。 結局その外国人は 「Thank you.」 (超訳:ケッ、知んねえのかよ使えねぇなぁ。ゴミ以下だなてめえは。ていうかいっぺん豆腐の角に頭ぶつけて死んでこいやコラァ) すごく日本語がうまい外国人ですね。「Thank you.」の一言にこんなに意味が詰まっているなんて知りませんでした。ていうか豆腐は好きですか? と言って去っていきました。 今、私は、自分が彼に対してしたことに、悔やんでも悔やみきれないほどの痛恨の念を抱き、一人トイレで涙を流していたのです。 私の両の瞳から流れる涙は滝のように、そしてそれが川となって、海に至った・・・ これが、揚子江の誕生の秘密だったのです。 あ、場所どころか国まで違いますね。 とにかく、すごく、悔やんでいます。 何で、あんなことを言ってしまったのか・・・ もっと、ちゃんと出来たのではなかったか・・・ 「stranger」の前に、冠詞の「a」を付け忘れていたことが、本当に悔やまれます。 |
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BlackAsh | ■ 女の子に甘い・・・? | 2001/10/24 00:18 |
日々の戯言 | 病的に甘いかも 早く治さなければ墓穴を掘りそうな気が・・・ | |
週末に引いた風邪が治らないんですよ。 今日だって、咳が出て、喉が痛くて。 それでも煙草をやめないところが、何か男、いや漢っていう感じですよね。 「何言ってるんですか〜」 あ、ごめんね事務のお姉さん。うるさいよね、咳。 「煙草やめればいいじゃないですか〜」 いや、そんな風邪ごときでやめたら真の喫煙者とはいえないから。 「だってすっごい苦しそうですよ〜」 実際苦しいですげほがほごほがほ。 「ほら〜」 いや大丈bぐぉえふっ・・・ ・・・くはぁ。まじで吐きそうだった・・・ 「ちょっと〜。ほんと病欠した方がいいですよ〜」 いや今日中の仕事がありますから。 「そんなのでこじらせたらダメですよ〜。こっちだって心配なんですから〜」 ・・・え? まじ? お姉さん心配してくれるの? 「当然です〜。だって自分の身体だもの〜」 ・・・は? 「人に伝染さないうちに早く治してくださいよ〜」 あ、そ。伝染るのがイヤなだけね・・・ うっ、ごほげほ。 「今日も他のフロア行っていいですか〜」 うああ冷たい。 「だってうるさくて仕事できないです〜」 うう・・・ それはごめんなさい。 うん。私も仕事になりません。 ちょっと煙草吸ってきます。 「・・・やめてっていったじゃないですか〜」 いや、ちょっと落ち着くために、ね。 「だってもっとひどくなるじゃないですか〜」 あ、もしかして、やっぱり心配してくれてるの? 「・・・だったらずっと外で吸っててください〜。そしたら静かになるから〜」 ・・・い、痛。 すいませんうそですごほげほ・・・ あ、そんな目で見ないでぇ。 「いいかげん怒りますよ〜」 うああその右手の定規は何? ・・・わかりましたよ。とりあえずのどあめでも買ってきます。少しは楽になるかも。 「あ〜、ついでにスタバ行ってホットラテ〜」 ・・・病人をこき使う気ですか。 「だって入院してませんから〜」 ・・・こっちが怒りますよ。 「え〜。だめ〜?」 くっ・・・ そ、そんな首を傾げられても・・・ 「だめですか〜?」 ・・・わかりましたよ。 買ってきます。サイズは? 「トール〜」 はいはい。 ったく・・・ それももしかして引継ぎのファイルにメモってあるんですかね。女の子に甘いって。 「あたり〜」 悔しいので、ホットラテのグランデ(一番大きいサイズ)を買ってきてあげました。 「ちがう〜」 おごらされました。 |
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BlackAsh | ■ 女子中学生研究記 Part2 | 2001/10/23 01:12 |
日々の戯言 | ◆Part1◆はこちら | |
状況を開始せよ 征くぞ 諸君 えーとすいませんコピペ使い回しですかHellsing。 もしかして、女子中学生研究記を書く時は、これからずっとこの始まりなんですか。不穏です。つまり、穏やかならず、ということです。穏やかじゃないんです。 女子中学生の生態に激しく迫るBlackAsh、今日も元気に で、待てなかったんですよ。前回の研究で使った ◆中学生のおしゃれ情報がいっぱい! nicola◆ の12月号が発売されるのを。 女子中学生への限りない、溢れ出づる憧憬の数々は、私をして「nicola」を放棄せしめ、新たな雑誌を求めさせたのです。 こうやってちょっと文語調で書くと格調高く見えますが、要は「妄想にヤラれた」と素直に言うことを私は躊躇するほど自分に不正直であってはならないのではないかと愚考するところであり、またそのような認識をするに吝かではないと言を提するに至ることを必ずしも悪しとするものではないとするところであります。 で、今回は、「Melon」11月号です。 何とこれは創刊号です。有名な女性ファッション誌「Zipper」の妹分として作られたようですが、今確認したところによると、まだウェブサイトがありません。残念です。残念ですので、表紙の女の子を紹介しておきます。 ◆鈴木杏◆ ◆こっちは鈴木杏の画像たくさん◆ で、当然、雑誌の対象年齢は、小学校高学年から中学生の女子ということで。 だから購入するところではオチはないんです。一般の本屋で、Yシャツにスーツを着た男が、ごまかしに「POPEYE」や「日経ビジネス」の間に挟むことなく、ただ「Melon」を1冊だけ、レジのお姉さんのところに持っていく光景の、どこに不思議があるのでしょうか。 全くもって、至極自然極まりない行為と言っても過言ではないでしょう。 で、値段は390円。前回の「nicola」と同じ値段です。談合が疑われます。せっかく女子中学生が、ドキドキ☆ワクワクしながらこの雑誌を買うというのに、それを作っている大人は汚いです。きっと裏では、さわやかな女子中学生の思いがつまったこの雑誌が原因で、銀座接待地獄が繰り広げられているのです。ここでは、純粋な女子中学生は、大人の商売道具と化し、弄ばれているのです。「弄ぶ」という漢字はほんとうに淫靡で、変換して出てきた瞬間に、ちょっとどきっとしませんか? あ、私だけですか。そうですか。 さて、今年の冬のファッションですが。前回の「nicola」ではニットでしたね。 「Melon」では、「秋冬おしゃれ カ・ン・ペ・キ レッスン」と題しまして、ミニスカ、スタジャン、ファー、めいさい柄などを特集しています。 はい、お約束の「ひらがな多用」ですね。「迷彩柄」が「めいさい柄」とひらがなになっているだけで、何でこんなに落ち着かないのでしょうか。「重ね着こうざ」と、「講座」までもひらがなになっています。見るたびに、世の中学生の学力の低下が嘆かれます。 でも「袖」が漢字なのはどうしたわけでしょうか。常用漢字ではないはずなのですが。 また、「おしゃれメロンちゃん発見!! まちのスタア★誕生!!」と銘打って、編集部が街で見つけたらしい、小1から中2までの女の子たちを、写真で紹介しています。 ・・・って、小1? それはどうかと思うぞ? 購読者対象から外れてるぞ? さすがに私のストライクゾーンも限界があるぞ? それはいわゆる「ボール・ロー」だぞ? 低すぎるぞ? 英語で「melon」とはいわゆる巨乳のことを指す、という、雑誌のタイトルが内容と全く一致していない、という点も合わせて、編集部の猛省を求めるべきではないでしょうか。 で、彼女たちが学校でどんなお菓子を食べているか、という特集もあります。 「たらみどっさりみかんゼリー」「プッチンプリン」「アロエヨーグルト」「ポッキー」「じゃがりこサラダ」「ホテトチップスうす塩(カルビー)」「チュッパチャップス」「弱酸性ビオレ」・・・ 全部私と一致します。わぁい♪ 女子中学生と好みが一緒です。私のこれで女子中学生の中に自然に溶け込めます。信じられないほど素で、中学生の教室で授業を受けています。数学は苦手です。隣の気になる女の子に、ちょっと教えてもらっちゃったりなんかして。キャッ☆ あ、最後の商品は、あまり気にしないでくださいね。 さあ、そして、注目の、読者投稿コーナーです。創刊号なのに沢山の葉書が来ていることは無視しましょう。いわゆる、大人の事情、ってやつです。例えば、新連載第1回が掲載されている漫画雑誌で、その新連載が、次号予告のところに「早くも人気大沸騰中!」と書いてあるのと同じようなもんです。 さてさて・・・ 女子中学生の、恋のお話は・・・? 「キミのひとみに乾杯」って本当に言ったやつがいた(あさぴょん) ・・・え? ダメなんですか? 付き合っていた彼から年賀状で「今年もよろしく! マイハニー(はぁと)」って書いてあって、気持ちわるくなってすぐに別れた(実希) ・・・こ、これもダメなんですか? もしかして私の人生敗北だらけですか? 「ボクに愛の注射を打ってくれ!」が友だちSの告白だった(オーストラリアC) ぶっ殺す。 素で。 小6のとき、彼がチュウでいきなりシタを入れてきたので、なぐって別れた友だちがいる(コスモス) 『・・・ほんと、その時ちょーむかついてー。舌だよ? 舌。もうむっちゃ気持ちわるかったー』 恵美がちょっと自慢げに話していたのを、優子は思い出す。 キスって、キスのときって・・・ え・・・ そんなの、入れる、の・・・? 家に帰ってきて、椅子に座っても、優子はどきどきする胸の鼓動を抑えることが出来なかった。 だって、キスって、 ・・・おくちとおくちをくっつける、って・・・ テレビのドラマで、やってたけど・・・ そんな、そんなのなんて・・・ あたまが、ぼおっとする。 優子は、ぽすん、とベッドに倒れこんだ。ショート・カットの髪が、まるで胸のどきどきを映したように、大きく乱れて舞った。 ”ど、どうやって、 ・・・入れるんだろ” 優子は、ベッドの上で、ほんのちょっとだけ、それを動かしてみた。 チロチロッ ”うう・・・ よく、わかんない” もう一度、今度はちょっと大きく、動かしてみる。 チロチロチロッ 「優子、何やってんだ? ごはんだぞ」 「ひゃっ!」 びっくりして、優子はベッドから跳ね起きた。 今年大学生になった弘樹が、ドアから不思議そうに優子を見ていた。 「お、おにいちゃん・・・!」 「何、舌なんか出して。ほら、ごはんだって。聞こえなかった?」 「い、今行くったら!」 あわてて起き上がると、弘樹を追い払う。 「早く来いよー」 弘樹が、階段を下りていく音。 「・・・はぁ」 大きく、ため息。 ”見られてたよぉ・・・” がっくりと、うなだれて。 それでもお腹はすいていて。 優子は、階段を降りる。 降りながら・・・ ”・・・おにいちゃんなら、知ってるの、 ・・・かなぁ” 大学生になって、妹の目から見てもすっかり大人びた、おにいちゃん。 毎日遅くまで帰ってこなくて、ちょっと、淋しくて。 ”毎日、何やってんだろう・・・” もしかして・・・ ま、まさか、そんなことを・・・ おにいちゃんが・・・ 「優子ー! 早く来いよー! 冷めちゃうぞ!」 「は、はーい!」 優子は、思い切り頭を振って、ヘンなことを振り払う。 あたしのおにいちゃんは、そんなことは、しないもん。 うん。ゼッタイ、しない! 居間から、香ばしいカレーの匂いが、漂ってきたのだった。 ・・・こんなことばかり書いていると、いずれ私ほんとうにどこかへ行ってしまうのかもしれませんね☆ <研究成果> 「生理のことQ&A」という特集が次号も続く可能性があるので買い。むしろ読書用、観賞用、保存用の3冊で買い。 |
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BlackAsh | ■ 不定期連載〜ファミリーマートで捕まえて 第8回 | 2001/10/22 00:50 |
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いつも、私は、時間に遅れそうでも、滅多に走ることはないのです。いくら急いでも、電車は定刻どおりにしか走らないし、信号は急に青になってはくれないし。 でも、その時は違いました。 先週の土曜日、もう夜の11時半を過ぎています。私は、会社から思い切り走って、電車に文字通り飛び乗って、なかなか進まない電車のドアを軽く蹴って、ドアが開くのももどかしく、改札口を一気に駆け出て・・・ そこで、足を止めました。 大きく息をついて、呼吸を整え、にじんだ汗を拭いて、髪を整えて。右手の紙袋を、確認して。 そこから、ゆっくりと歩き始めました。 やがて、前方に見えてくる、ファミリーマートの明るい看板。 そこに、今日、絶対に会わなければいけないひとが、いるのです。 今日、誕生日を迎える、女の子。 セミロングの黒い髪を後ろで二つに束ねてファミマの制服を着た、あの女の子。 ファミマの看板の前に、車のヘッドライトに照らされて、ちらちらと人影。 きっと、あの女の子です。長いほうきを持って、店の前を掃除しています。 でも、ほうきは、動いたかと思うと、すぐに止まって。 ほうきを持った人影が、少し、淋しそうにたたずんでいました。 私の足が、速まりました。 女の子が、こちらを向き。 早足に歩いてくる私に、気付きました。 瞬間、こんなに離れているのに、彼女が息を飲む音が聞こえるような気がしました。 こちらを確認するように、じっ、と見詰めて。 頭の上まで手をあげて、彼女が私に手を振りました。 そして、ちらり、と店の中を眺めて。 放り出されたほうきが、まるでスローモーションのように、ゆっくりと倒れていきます。 ヘッドライトのフラッシュを浴びて、女の子は、後ろで二つにまとめられた髪を元気よくなびかせて、膝丈の紺色のスカートを揺らして、私の方に駆けてきたのでした。 「あ、あの・・・ おかえりなさい!」 私の目の前まで駆けてきた彼女が、ぴょこん、とお辞儀をして、言いました。その顔は、きらきら輝く宝石のような笑顔に満たされています。 「ごめんね。ほんと遅くなっちゃって」 「え・・・ そ、そんな」 「だって、 ・・・ね?」 私の視線に、女の子が、もううつむきます。 そう、今日は、彼女の誕生日。あと30分で、間に合ったのです。 「そんな・・・ 忙しそうなのに・・・」 「ちゃんと、この日に言いたかったからね」 ますます、うつむいてしまう彼女。 そんな彼女を見ながら、私は、右手の紙袋を探りました。 「あ・・・ うわぁ、きれい・・・」 女の子が、目を丸くします。 袋から出てきたのは、紅い、でも紅過ぎない、小さなバラの花束。かさかさと乾いた音を立てているのは、それがドライ・フラワーだからです。 いつも笑顔の彼女。彼女のための、紅いバラ。 「こ、これ・・・?」 女の子が、私を見上げます。 「うん。 ・・・あ、ちょっと待ってね」 私は、その花束から一本取り出すと、それだけを、彼女に差し出しました。 「・・・え?」 不思議そうに、それを受け取る彼女。 「それは、あなたが1歳の時の誕生日の、プレゼント」 紅い小さなバラを持って、ぽかんと立ち尽くす彼女に、私はもう一本を、渡します。 「それで、これは、あなたが2歳の時の、プレゼント」 「・・・ふわぁ」 声にならないため息をこぼして、彼女が私を見詰めます。その瞳が、気のせいか、みつばちの羽根が起こす風のように、かすかに揺れて。 ひとつ風が吹いて、彼女の髪が、まるでさざなみのように、さわさわと乱れました。 「・・・ぜ、全部、 ・・・祝ってくれるの?」 声が、震えていました。 「うん。 ・・・遅れちゃったけど、今まで祝ってあげられなくて、ごめんね」 差し出した花を、彼女が、静かに受け取りました。 そして、その2本の花を、右手で大事そうに胸に抱えます。 「はい。あなたが3歳の時の、プレゼント」 それをまた受け取って、彼女は、ゆっくりと右手に持ち替えて。 「・・・ううぅ」 うつむいて、声をもらしました。そして、すん、と、鼻をすする音。 「ど、どうしたの?」 それに、彼女は激しくかぶりを振りました。 「ううん。違うの」 はらり、と、彼女の二つにまとめられた髪が、流れました。 彼女が、また、私を見上げます。 ヘッドライトのフラッシュ。 気のせいではなく、めがねの奥の彼女の瞳は、そのライトの光をはっきりと映して、大きく揺れていました。ほほが、黄色い光の中でも、真っ赤に染まっていました。 そして、彼女の唇が、震えながら、開きました。 ためらって、言葉に迷って、 ・・・そして。 「・・・ほんとうに、ほんとうに・・・ もう、なんだかわからなくなっちゃうくらい・・・」 息を、ついて。 「・・・うれしいの」 それから彼女は、今までの一年一年を刻みつけるように、涙をこぼしながら、紅い小さなバラを、大切に受け取ってくれました。 「・・・そして、これが、今年のあなたに贈る、誕生日プレゼント」 最後の一本を、私は彼女に差し出しかけて・・・ それを、少し引っ込めました。 「え・・・?」 びっくりして、受け取りかけた手が、宙にさまよいます。 そのまま、私を、涙にぬれた瞳で、見上げて。 それを、私も真正面から見詰めて、口を開きました。 「誕生日、ほんとうにおめでとう」 「あ・・・ ありがと・・・ う」 とたんに声が詰まってしまう、女の子。 「ほんとに、 ・・・うれしくて・・・ うれしくて・・・」 花束を胸で抱えたまま、彼女は、それでも私から、瞳を離さずに。 上を向いた彼女の右の目尻から、すうっ、とひと筋、涙がほおを伝いました。 それを、彼女は人差し指でそっとぬぐうと、私に笑いかけました。 「おかしいよね。 ・・・うれしくても、涙って、出ちゃうんだね・・・ ごめんね」 「ううん。何で謝るのさ」 「だって、だって・・・ でも、ほんとうに、うれしいの」 彼女が言葉をつむぎだすままに、私は黙って彼女に微笑みかけます。 「うれしくて、うれしくて、 ・・・うれしい気持ちが、わからなくなっちゃいそうなほど・・・ うれしいの」 「うん」 「あのね。こんなにうれしい日は、今まで生きてきて ・・・初めてなの」 「うん」 「もう、どうなっちゃってもいいくらい、 ・・・幸せ、なの」 「うん」 「・・・ほんとうに、ほんとうに ・・・ありがとう」 「うん」 そして、私は、最後の花を、彼女に改めて差し出しました。 「あなたに、歓喜と幸福が、 ・・・きっとそれ以上の幸せが、訪れますように。心からお祈りしながら、この花を贈ります」 「くっ、あ・・・ あ、ありが・・・ とう」 泣きながら、彼女は、最後の、今年の誕生日の花を、受け取りました。 それを、胸に抱えようとして・・・ 「あ・・・ これ・・・」 「あ、よく気付いたね」 紅い小さな花の中心に、紅を貴重に、虹色にくるくると輝く石。 「オパールだよ。あなたの誕生石」 「うわぁ・・・」 「意味は、『歓喜と幸福』。 ・・・きっと、あなたに幸せが、もっともっと幸せが、訪れますように」 彼女は、ようやくうつむいて、深く、深く、ため息をつきました。 「・・・こんな幸せなのに、もっと、 ・・・幸せが、来るの・・・?」 「そうだよ。絶対に、また」 「・・・うれしいよぉ」 そこから先は、もう声になりませんでした。 ようやく彼女が落ち着いたころ。 「・・・そろそろ、戻らなくちゃいけないかな?」 「あ、うわぁ・・・」 驚きと、少しの残念。 彼女はあわてていずまいを正すと、私に向かって、深くお辞儀をしました。 「ほんとうに、ありがとうございました。 ・・・ほんとうに、うれしかった」 そう言って、また、抑えきれなくなって、彼女の瞳から涙がこぼれます。 「ほら、泣かないで・・・ そう言ってくれると、こっちもうれしいよ」 彼女が、のどをしゃくりあげながら、私の方を向いて、にっこりと笑って。 それが、一番きれいだったのかもしれません。 「ほら。この袋も持って。その花束を飾るかごが入ってるから」 「・・・ありがと」 それを手に取って、彼女は店に・・・ 向かわずに、私の前に、たたずみます。 「どうしたの?」 「・・・あ、あの。あたし・・・ お礼がしたくて」 「いいって。だって誕生日なんだし」 「ううん。ほんとは、ほんとは、何か私もあげたかったんだけど・・・」 そこで、彼女はうつむいて、ぽそっ、とつぶやきました。 「来てくれるかどうか不安で・・・ 何も、持ってきて・・・ ないの」 「・・・ご、ごめんね」 すんっ、と鼻をすすって、彼女は首を振ります。 「ううん。でも、でも、今、お礼がしたくて・・・ でも、どうしたらいいか、わかんなくて」 そして、女の子は、ほんの少し、声を詰まらせて・・・ 周りを、素早く見回しました。 彼女の後ろの方から、誰かが歩いてくる音。 それに、彼女は気付いたようです。 一瞬、唇を、きゅっ、と引き結ぶと、私を、真正面から、見詰めました。 「・・・あの。お礼になんかならないけど・・・ ていうか、め、迷惑かもしれないけど・・・ あたしが、したいだけだけど・・・」 彼女が、やおら私に近寄り、私の左手を、取りました。 びっくりする私を、彼女の揺れる瞳が貫きました。 突然、クラクションが鳴りました。 それでも、彼女の声は、私の耳に、確かに届きました。 「ほんとうに、うれしかった。ありがとう・・・」 そして、女の子は、そっと顔を落として。 熱い唇が、私の左手の薬指に。 まるで天子の羽根がふわりと流れるように。 触れました。 「ほんとうに、ありがとう!」 そう言って、彼女はくるりと身を翻して、ファミリーマートに戻っていきます。 胸に、大切な大切な花束を、抱えながら。 そして。 今、こうして書いているこの時にも。 私の左手の薬指は、あの熱い温度を、憶えているのです。 |
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