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BlackAsh | ■ 女子中学生研究記外伝 Advent of the Goddess (改訂版) | 2002/05/06 04:36 |
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ローティーン雑誌がすごい増えたよね ああ、ゆうこさんすばらしいことにお気付きであります。さすがは神でございます。 浜崎あゆみが世の女子高生にとってのファッションリーダーであるならば、加護亜依は小中学生のファッションリーダー。その愛くるしい笑顔は、それをより引き立たせようと綿密に計算され取捨選択を尽くした衣装により、殺人罪を適用されても異議を申し述べることが不可能なほどに、否、それをはるかに超越し、言うならば人間という矮小な存在が策定した”法律”などという無粋かつ唾棄すべき腐乱しきった空虚なものでは到底縛ること能わず、ここにおいて別次元の存在、いやむしろ全ての次元に共通して君臨する存在となることは明らかであり、もし仮にその全能たる魅力を余すところなく発揮するならば、あたかも1ミリの超至近距離で無量大数テラトンの光子爆弾の直撃を受けたが如く、加護亜依を一目見た者は身体的機能はもちろんのこと精神的機能も瞬時にその稼動を停止し、ただ見詰め続けるしか、いやもはや見詰めていることを覚知することが不可能な状態でただ立ち尽くすしかなく、その時は自らが生きているのか死んでいるのかというゴミやちりや芥のようなつまらないことなどは本当にどうでもよいのであって、つまるところ人類は加護亜依のその笑顔ひとつで彼女に一生つき従っていくべきことを自覚し、加護亜依がこれから定める行き先がどこであろうと完全に自らの意思を没関与とし、ただ彼女の意思に全てを委ねて神光を信仰し神効を新興し振興し、深厚かつ慎厚に親交し、その神幸とともに進向、進行、進攻、侵攻すべきであり、それが小中学生に留まっているのはなんともはや嘆かわしい、極めて慙愧に耐えぬ、心から遺憾の意を表すべき世界、宇宙、いやこの次元の現在の状況であるな、と、衷心から思わざるを得ないのであります。 え? 電波? どこが? さて、とうとう取材当日。私は、こんな幸せな平日は実に何年ぶりのことだったか、と本当にうきうきしつつ、業務をしたのです。何と言う能率か、どうにかして早めに会社を出るという意欲のみに後押しされたその仕事量は想像を絶したものであり、事務のお姉さんはその愛らしい瞳を丸くして感嘆し、課長はそのニヒルな微笑みをいっそう深くしたのでした。 午後6時。圧倒的な仕事量にもかかわらず、まだ未済の書類は残っており、メールは未読が10数件。 しかし。しかし・・・ 私は、立ち上がったのです。 神が、俺を待っている・・・! 「あ〜。どこいくんでs」 「ごはん!」 初めて事務のお姉さんにほわほわ語尾をしゃべらせなかったあの日・・・ 軽やかなフットワークで帰宅する人々の間をすり抜けていく私。私の大学時代の二つ名を知る人は戦慄したかもしれません。 「Flying Pig」・・・ッ! いや、授業でバスケとハンドボール取ってたもんで(笑)。その巨体に似合わない、というかあり得ない俊敏な動きでディフェンスをかわし、ゴールに叩き込むその姿は半ば伝説となっております。つーかごっついのが突っ込んでくるもんだからディフェンスが勝手に逃げていたという噂も。俺だったら逃げるね。うん。 というわけで、新宿ですよ。この東洋一の歓楽街と言っても過言ではない、全てがある街、新宿ですよ。ここで、私は神をお迎えするわけです。 神をお迎えするわけですから、それ相応の準備をしておかなければなりません。おそらく神は、セーラー服姿で顕現するはず。それを収めるためのデジカメ、神の御言葉を記すためのペンとメモ帳、神の舌とおなかを満足させるだけの品質と量を備えた店・・・ そして、神がセーラー服だけでずっといるというワンパターンを好まなかった場合に備えて、種々の衣服を用意しなければなりません。具体的には看護婦とかメイドとかチャイナドレスとかねこ耳ねこ尻尾とか巫女とか浴衣とかパジャマとかだぶだぶTシャツとかハァハァ。 そんなこんなで、私は靖国通りつぼ八横の、コスプレイヤーの殿堂「ドンキホーテ」前にて、いかなる衣装を神は好むのか、沈思黙考していたのです。その厳しい瞳はさながら獲物を狙う鷹の目の如く、はたまた鋭いスライダーの軌跡を捉えるイチローの優れた視線の如く、そしてまんだらけの棚に並んだ1000を優に超える同人誌の中から目的の絵描きさんの作品集を探すというサーチモードに入った時の同人誌ヲタクの針のような眼差しの如く、天井からつるされた衣装の数々に見入っていたのです。 すると・・・ 「あの・・・ Blackさんですか・・・?」 か、神の声が・・・ッ! つーかコス衣装見てた時に声をかけられるとは何たることかッ! それは涼やかに心地よく耳朶を震わせ、まるで桜の香り立つが如く、あじさいの彩りあふれる如く、コスモスの風にささやきかけるが如く、ラベンダーの一面に広がるが如く・・・ 私の心に染み入って、心臓の鼓動を一度だけ停止せしめたのです。 つまるところな、キュン♪としたんだよ。いいだろ年がいもなく胸キュンしたってよ! 私は、ゆるやかに振り向きました。否、振り向こうとしました。 今、ここに神が顕現、降臨するのです。セーラー服を来た女子高生、ゆうこさんという神が、私の目の前にその全貌を明らかにするのです。 その気配はまさに神のもの。圧倒的な存在感、背中に感じる女子高生の波動、女の子の愛すべき揺れる想いが動作が吐息が今私を見詰めている・・・ 一度止まった心臓は、今度は割れ鐘のようにみっともなく高鳴り、手は強張り、膝が笑い、額にはじわりと汗がにじみ出て、それはもう身体の新陳代謝が暴走するか停止するかどっちか分からないようなこの状態・・・ 大丈夫だ、大丈夫だ。俺はまだ生きている・・・ まだ、な。 そして、私は振り向いたのです。精一杯、神を迎えるための精一杯の感謝の思いを込めて・・・ アナウンサー 『その時の心境をお聞かせください』 Black 『・・・』 アナ 『Blackさん?』 Black 『・・・・・・』 アナ 『・・・あの。Blackさん、ご心境を・・・』 Black 『・・・・・・・・・』 アナ 『Blackさん・・・ どうかなさいましたか?』 Black 『・・・これで許して』 アナ 『あ、あの・・・』 Black 『頼むからそれで許して。お願い』 アナ 『あ、は、はい・・・ CM入りまーす』 極度の精神的衝撃に起因する記憶喪失。私は、それを今まで絵空事、漫画や小説の中での出来事だと思っていました。しかし、私の記憶は今こうしてこの文章を書いているこの時点においても定かではないのです。ゆうこさん=神の御姿を確かにこの目で見たはずなのに、セーラー服姿を確実にこの両の目に、両の網膜に焼き付けたはずなのに、私の記憶はそれを刻んでいないのです。 松尾芭蕉は、松島を見た時に、そのあまりの美しさに感動し、あれだけ凝らし続けた俳句の業を全く発揮することなく、たった一句、「松島や ああ松島や 松島や」と詠みました。私も、きっとそのような状態だったに違いなかったのです。つまり、ゆうこさんは神である、ということ。正真正銘の神である、ということ。全てはその言葉に集約されるのであり、またその言葉のみしかそれを表すことは不可能なのです。 私は、ここに、神という存在に邂逅できたことを深く感謝し、つらい時悲しい時うれしい時楽しい時、いついかなる時においても、神に出逢った人間として、全てに立ち向かい、また受け容れることを誓います。 それでも、私の右手は生きていました。ニュースサイト共同管理人としての魂は、微かに、私の生の証を、A4版5枚分のメモに刻み付けていたのです。女子中学生への飽くなき情熱が行わせた奇跡の業・・・ いや、それはもしかしてゆうこさんが私を哀れんで書かせてくれたものなのかもしれないけれど。 とにかく、もともとこの文章を書くに至った動機・・・ そう、『女子中学生はなぜnicolaを読まないのか』という命題についての解答をレポートしなければなりません。そして、それはもはやこの5枚のメモに基づいてするしかないのです。 全てはこのメモの中に答えがある! 『女子中学生研究記外伝』ここに開始ッ! まだ始めてなかったのかよッ! 女子中学生のバイブルと目されてきたこの雑誌、今まで女子中学生の世界を描いているものとばかり思っていたこの雑誌、女子中学生の研究には最適と思ってきたこの雑誌、 ◆中学生のおしゃれ情報がいっぱい! nicola5月号◆ これを開くなり、ゆうこさんはこう言うわけですよ。 「やっぱり中学生の時は読まなかったなぁ。こういう雑誌は・・・」 いきなりこれですよ。ほんとにもうどういうことかと。nicolaだってアレだろ? 購読者層調査とかちゃんとしてるんだろ? それを踏まえた上で「中学生のおしゃれ情報がいっぱい!」と銘打ってるんだろ? Black 「だってココに「中学生のおしゃれ情報がいっぱい!」って書いてあるけどな」 ゆうこ 「うーん。でも実際読んでなかったよ、中学生のころは。周りのコも全然だったし」 Black 「じゃあ、編集部の意図とは購読者が違うのかな」 ゆうこ 「かもね〜。だって、事件は会議室で起きてるんじゃなくて、現場で起きてるっていうからね」 今ゆうこさんがいいこと言った! nicolaはちゃんと現場を調べているのかと。よくイベントをやってるようだけど、誰が集まってきてるのかちゃんと把握しているのかと。 で、ゆうこさん。ゆうこさんは何を読んでいたんですか? 「nicolaは知らなかったけど、中学生のころは、プチセブンとかSEVENTEENとかだよ。nicolaと同じような年齢のだとピチレモンだったけど、それは小学生のころ読んでた」 うーん。やはり雑誌の内容と実際に読んでいた年代が一段階食い違ってますね。なんでなんでしょうか? 改めて、お教えくださいな。 「やっぱりね、背伸びをしたがる年頃なのよ。早く大人になりたい、って、そのころの女の子は思うの」 この台詞を今タイプしてて一瞬胸がキュンとなりました。 そうなんですよ。やはり、ローティーンからミドルティーンの女の子は、早く大人になりたがっているのです。私が今まで書いてきたことは全く間違ってなかったわけです。 ただ、それが雑誌の選択にまで及ぶとは思ってなかっただけなんで・・・ 「あ、今はnon-noとか読んでるよ」 そして、女の子たちは、今も・・・ いやいつも背伸びして、大人になりたがっているのです。 ティーンの女の子の想い・・・ それはいつも階段のひとつ上を見詰めて、友達の誰よりも先に、ほんの少しだけ進みたくて・・・ そして、晴れた夜空の星を見上げるのです。 「お星さま、お星さま・・・ もっと大人になりたいの。早く大人になりたいの・・・」 「キャハハハ! ちょっとBlackさんこれ見てよ! このモデルダメだよこんなのー!」 すいません神様。そこで私の幻想を崩すのはなぜですか。 「ほらBlackさん見て見て〜!」 あ、あ、そんな近づかれるとオレ・・・ あッ、そんなモデルに文句を言う時にまでかわいらしい笑顔を・・・ッ! (脳内メンテナンス中) もとい。 背伸びをしたがる年頃の女の子は、全てが年上モードになるわけで。これは女性にとっては当たり前のことなんでしょうけれど。 そして、それは他ならぬnicolaでも、如実に現れていたのです。 見てください。nicolaイベントの出席者の方々を! 大分イベント どう考えても小学生だYO! これをnicola編集部が把握していないはずはなく。そして、nicola編集部はそれを十分理解して記事を編集していると考えられ。 確信犯かよnicola・・・ 私は見事に騙されたのです。本当にこの雑誌を女子中学生のみんなだけが読んでいるとばかり思っていたのです。けれどもそれは机上の妄想でしかありませんでした。この雑誌は、おそらくは、女子小学生高学年が購読者の相当数を占めるのではないでしょうか・・・ そして、その雑誌を毎月買って分析して妄想して募集していた私は・・・ 女子小学生に向けても情報を発信していたのです。 つまり、女子中学生女子中学生とか言っていた私は、実は 女子小学生にも! だったので・・・ ってちょっと待てそれはヤバイって(笑)。うん普通にヤバイ。聞かなかったことにしよう。 テーマは 「女の子の生態」 ゆうこ 「あー。やっぱり中学生はやってることがかわいらしいねぇ」 Black 「そうだよねぇ・・・(しみじみ)」 ゆうこ 「いや、Blackさんが考えてるようなことを言ってるんじゃなくて(笑)。このバッグにアクセサリーじゃらじゃらつけるのとか」 Black 「う? あ? あ、そうだね」 ゆうこ 「小物とかの紹介もさぁ・・・ (nicolaをペラペラめくりながら)ほんとポップだよね」 Black 「うんうん」 ゆうこ 「これがねぇ、女子高生になるとね、ただかわいいってだけじゃ紹介しなくなるんだよね。もっとこう、全体のコーディネートとかを考えておしゃれするようになるから」 Black 「あー、なるほどね。そうかもしれない」 ゆうこ 「雑誌もそういう記事が多くなってくるでしょ・・・ ね、そんで、どうなのよ今日のあたしのコーディネートは」 Black 「え? あ? うあぁ・・・」 ゆうこ 「女子高生は制服だってコーディネートするんだから。ね、ね、どうよ。このリボンとかほんと殺人的にかわいいよね。マッチしてるよね」 Black 「あ、え、う、うん・・・(まぶしくて直視できない。いやほんとマジで)」 ゆうこ 「あー。(nicolaのページを指差して)これこれ」 Black 「なになに・・・? 『トイレにひとりで行けないコはイヤ。毎回「一緒に付いてきて」って言われるとうんざり。トイレくらいひとりで行けー!』ってやつ?」 ゆうこ 「うんうん。これは逆だね」 Black 「逆?」 ゆうこ 「トイレに行く友達がいないって思われるよ。こんなことやってると」 Black 「・・・わー。怖いな」 ゆうこ 「こういうもんだよねぇ、女って。あとはさ、みんないっしょの行動をしたがるの」 Black 「例えば?」 ゆうこ 「一緒に買い物行くでしょ。そんで、かわいい小物とかがあったとする。で、みんな「かわいい〜」「うんかわいいね〜」とか言うでしょ」 Black 「うん」 ゆうこ 「でもね、ひとりが「あたし買わない〜」とかいうと、みんなも・・・ それが欲しくても、「じゃああたしも〜」「あたしもいいや」とかになる」 Black 「ふわ〜。付和雷同か」 ゆうこ 「・・・しゃれ?(じろり)」 Black 「うわ。女子高生はやっぱチェック厳しいな♪」 ゆうこ 「あー! こんな制服あり得ない!」 Black 「えー? どれどれ・・・ かわいいじゃんか」 ゆうこ 「ルーズとスニーカーとか東京じゃあり得ないよ」 Black 「そうなのかー」 ゆうこ 「これって関西でも発売されてるんだよねぇ・・・ ちょっと待って。関東と関西の違いを描くよ」 Black 「わー」 ゆうこ 「(かきかき)」 Black 「・・・」 ゆうこ 「(かきかき)うーんと・・・」 Black 「・・・・・・(ぽー)」 ゆうこ 「こんな感じかな〜(かきかき)」 Black 「・・・・・・・・・(ぽわ〜)」 ゆうこ 「できたッ!」 Black 「(ビクゥッ!)」 ゆうこ 「どしたのそんなに驚いて・・・ はい、これが関東と関西の制服の違いだよ」 やはり神・・・ッ! そして今、私はこの記事を書きながら、神が私に賜った「ピチレモン(1997年7月号)」「プチセブン(2000年1月号)」を開いて、研究に余念がないのです。 なぜなら、神が下さったお言葉が、私を縛るから。 ゆうこ 「これも読んで、これからもがんばって研究してね♪」 もうね、仕事の数億倍力入れちゃうから。 っていや、ちょっとさ、冷静に考えようよ。これから私はいったい何冊雑誌を買ったらいいのか? プチセブンは休刊になって新しく「PS(Pretty Style)ピー*エス」になったし、「ピチレモン」は必須と思われるし、何かさらに取材を重ねたら、「S Cawaii!」(略称「エスカワ」)とか「CUTiE」とかが相当女子高生に人気らしいし。「non-no」も見ておきたいし。つーかこのURLコピペしてるだけで笑えてきたYO! そして、やはり私の研究の嚆矢であり講師であり公私ともにお世話になった(って何のお世話だ)nicolaも見続ける義務があるだろう・・・ ムリだよ(笑)。 普通にムリ。いくらかかるんだよ。つーかそれは毎回毎回レジに持っていくのか? スーツ姿で? ゆうこ 「これからもがんばって研究してね♪」 いや、だからムリ・・・ ゆうこ 「これからもがんばって研究してね♪」 あの・・・ 時間が・・・ ゆうこ 「これからもがんばって研究してね♪」 ゆうこさん。今回は本当にありがとうございました! Blackは、これからも女子中学生を! 愛すべき、守るべき、見守るべき女子中学生を! さてと・・・ 雑誌の置き場所を確保しておくか。 <結論> 来月から書籍代が一体いくらになるのかワクワクドキドキしながら買い。まとめ買いした時の店員の反応を楽しみにしつつぜ〜んぶひっくるめて買い! |
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