2006年 2月 25日
(土)
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◇ Black : ううう… ようやく少しだけ山を越えた。もうモニタの文字が
[07:11] | | ほぼ見えてない中で書くので誤字脱字変換ミスはご容赦を。昨日は仕事でほぼ徹夜したこともあり、昨日今日とようやっと初めてトリノオリンピックをまともに見られたよ。何だか荒川のエキシビションは一夜にして女王の貫禄が身についたような滑りだったな。あのイナバウアーってのはきもいほどだ。イナバウアーという響き、六神合体イナバウアーとかありそうだよな。もしくは「アルヴェルはイナバウアーをとなえた! スライムに75のダメージ!」とかな。まあとりあえず、あれだ、安藤とかいう人がいたことはこれから急激に忘れ去られるであろうことは間違いないな。もともと出来ないものをやるってのがそもそもの間違いだが、まあしょうがない失敗するのは百歩譲っていいとしよう。4回転サルコーを飛んだはずなのにジャッジには3回転サルコーの失敗としてしか評価されてないところも苦笑いにとどめよう。ところが何だ、中盤で尻もちついてからのやる気のない演技は。アホか。すったもんだの末に代表しょってるならさ、せめてそれなりのプライド持てよ。自己管理も出来ずあんな樽みたいな緩み切った身体でのこのこ現れて最高の舞台で演技しようってとこから狂気の沙汰なのに、何つーかさ、テレビもあんなもの平気で映してるんじゃないよ。5秒ずらしてモザイクかけろよモザイク。しばらくお待ちくださいの草原の映像でもいいよ。観客の同情の拍手をもらってすらあんなだらしない滑り、まだ18歳で若いからなんて言い訳にならんね。今の若い人たちはあまり見たことがないだろうがね、今から18年前にね、ジャンプが唯一の売り物の安藤のはるか上を行く、圧倒的な力感とダイナミックさを兼ね備えたジャンプをやってのけた18のうら若きお嬢さんがいたんだわ、日本に。まあ正直安藤と比べることすら失礼な話だけどね、伊藤みどりを。女子フィギュアで伊藤みどり以上に高く、華麗かつ力強いジャンプをする選手を私は知らない。浅田のジャンプも、これからのポテンシャルは伊藤みどりに比肩するかもだけど、今はまだ及ばない。まあとりあえず、彼女が18の時に元気いっぱいに飛び跳ねたカルガリー・オリンピックの演技でも見ようぜ。残念ながら伊藤みどりは、この動画を見ればわかるように芸術点があんまり取れなくて、カルガリーでは5位に終わったけれど。例えば荒川の演技、そうだな、2年前の荒川の世界選手権での演技と比べてみれば一目瞭然、女性らしさや滑りの美しさでは全く及ばない。まあね、言っちゃ何だけどさ、ちんちくりんで身体も硬くてスタイルもあんましで、イナバウアーどころかビールマンだって出来なかっただろうなぁ。けれど、本当に全世界を魅了したんだ。あのフィギュアの女王カタリーナ・ビットが「観客はゴム毬が跳ねるのを見に来ているわけではない」とコメントして露骨に対抗心を燃やすまでに、すごかったんだ、伊藤みどりのジャンプは。
翌年は世界で初めて女子でトリプルアクセルを成功させ… ああ、せっかくだから世界選手権でのトリプルアクセルでも見ておこうか。そして、アルベールビルでは、苦手の規定演技で出遅れ、起死回生のフリー演技では最初のトリプルアクセルを失敗したけれど、演技後半に再度挑戦して見事成功し、銀メダル。あれは、鳥肌が立った。
歴代女子フィギュア選手のランキングなんて土台無理な話だけれど、伊藤みどりは必ず3本の指に入るだろうな。もちろん私は当たり前のように伊藤みどりを1番に置くよ。カタリーナ・ビットの妖艶さにはため息しか出ないけど、デニス・ビールマンがビールマン・スピンをひっさげてやってきた時には信じられなかったけど、そしてクリスティ・ヤマグチの完璧さはさすがに伊藤みどりを破っての金に値する素晴らしさだけど。けれど、あんなに「楽しい」見ててわくわくする滑りをしていた選手は、伊藤みどりの他に知らない。中でも、順位的には不本意だったけれど、それまで不断に積み重ねてきた苦労とか努力とかをすっかり消し去る若さに任せた元気いっぱいの無邪気な演技、芸術点とか女性らしさとかしっとり感とかちょっとまあとりあえず脇に置いといて、もうジャンプと元気で構成されていると言っても過言ではない、カルガリーの伊藤みどりは、私には本当にたまらなく映るのです。ああ、何度見ても飽きないなぁ。最後のジャンプが成功した時のあのガッツポーズ、憶えてるなぁ。
そして、カルガリーの演技終了後に感極まって泣き出す彼女を見て、その時からずっと今でも、思うことがあるんだ。けれど、それはずっと私の心の中にしまっておくのさ。詮無きことだよ、ね。
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